2021年9月11日(土)
宣言延長 政権責任大きい
田村政策委員長が批判
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日本共産党の田村智子政策委員長は10日、国会内で記者会見し、政府が新型コロナウイルスに対応する緊急事態宣言の延長を決定したことについて、「菅義偉政権のコロナ対策の無策、感染抑制への逆行の責任はあまりに大きい」と批判しました。
田村氏は、これまでも緊急事態宣言を発令するだけであり、ワクチン頼みだけだとして、新規感染者を抑え込むためのメッセージも、有効な手だてもとってこなかったと指摘。さらに東京五輪を盛り上げることまでやったとして、「これらの経緯をみれば、9月12日で解除できるめどなどなかったと言わざるをえない。事実、8月後半には、新規感染者数は1日で2万5千人前後が続く事態になった」と指摘しました。
また田村氏は、菅首相が前日の会見で緩和策に言及したことにかかわって、「どういう出口が見えてくるのかは大切だ。しかし、これこそ国会で、専門家をよんで質疑も行い、どういう考え方をとっていくかを国民の前で考えるべきだ。政府が、そういう政策を出す時も、国民の理解と納得が必要なわけで、国民の前で、オープンな場である国会での議論が求められている」と指摘。政府の対応は、議論が公にされていない政府対策本部で短時間議論するだけで、突然、菅首相がメッセージを発し、その内容も、ワクチン接種や検査結果とセットに、酒の提供やイベントも可能とするものであり、「楽観論になりかねない。緊急事態宣言を延長するときに出すべきメッセージではない」と批判しました。
田村氏は、今後の出口戦略を検討する上で、恒常的な医療体制の強化や医療機能の分担、保健所体制の構築、事業者や学校などでのPCR検査と補助などとセットで示すことが必要だとして、「出口戦略の示し方も検討の内容もあまりにお粗末、無責任だ」と批判しました。