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2021年9月9日(木)

新しい政権つくる歴史的総選挙に

共産党躍進必ず 必勝大作戦を提起

3中総・全国いっせい決起集会

志位委員長が幹部会報告

 歴史的な意義をもつ総選挙が目前に迫るなか、日本共産党は8日、党本部と46道府県を結んだオンライン形式で、第3回中央委員会総会・総選挙勝利をめざす全国いっせい決起集会を開きました。幹部会を代表して報告した志位和夫委員長は、総選挙での躍進を必ず勝ち取るために、全国のすべての党員と支部が心ひとつに総決起することを呼びかけました。


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(写真)幹部会報告する志位和夫委員長=8日、党本部

 志位氏は冒頭、菅首相の政権投げ出しは、コロナ対応の無為無策と逆行、強権政治と腐敗に対する国民の怒りに追い詰められた結果だと指摘。同時に自民党と公明党はその全体が失政に共同責任を負っており、自民党総裁選で、誰が選出されても新しい政治は出てこないと批判しました。

 その上で、「自民党は、深刻な危機を目先の『顔』を替える総裁選で打開しようと必死だが、それを迎え撃つ攻勢的なたたかいが必要だ」と力説。「行き詰まった自民党政治を終わらせるために、政治的攻勢をさらに強め、共闘態勢をつくりあげるために力を尽くしつつ、日本共産党躍進のために全力をあげて奮闘することを心から呼びかけます」と訴えました。

 総選挙は、文字通り、日本の命運のかかった歴史的な選挙になると述べた志位氏は、(1)国民の命がかかった選挙(2)コロナ危機の体験を踏まえ、新しい日本をつくる選挙(3)党の歴史で初めて、政権交代、新しい政権の実現に挑戦する選挙―とする総選挙の三つの意義を解明。「日本共産党躍進、共闘勝利で、新しい政権をつくる歴史的選挙にしていこう」と力を込めました。

 続いて志位氏は、総選挙での政治論戦の基本を明らかにしました。

 まず、安倍・菅自公政権の総決算とチェンジを訴えてたたかうということです。

 志位氏は、「国民の怒りは何よりも政権のコロナ対応に向けられている」として、自公政権のコロナ対応における三つの致命的欠陥(科学無視、説明なし、「自己責任」論持ち込み)を批判。「現在の感染爆発と医療崩壊は政権による『人災』であり、総選挙で責任をとらせようではありませんか」と力を込めました。

 その上で、どうやってコロナから命と暮らしを守り、安心して暮らせる日常を取り戻すかが大争点になると強調。政府のこの間のコロナ対応は、「ワクチンさえ打てば何とかなる」というものだと批判し、「ワクチン接種と一体に、医療体制強化、大規模検査、十分な補償など、総合的対策を講じてこそ、コロナを抑え込む道が開かれる」と訴えました。

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(写真)総選挙勝利へ決意を固め合う第3回中央委員会総会=8日、党本部

 志位氏は、自公政治を退場させてどういう新しい日本をつくるのかについて、四つの争点を提起。それぞれについて自公政治の問題点を批判し、日本共産党の提案を述べました。

 第一は、弱肉強食、自己責任押しつけの新自由主義を終わりにして、命と暮らしを何よりも大切にする政治へ切り替えることです。

 志位氏は、ケアを支える政治、人間らしく働くルール、富裕層と大企業に対する応分の負担など、イメージ豊かに対案を示しました。

 第二は、地球規模の環境破壊を止め、自然と共生する経済社会をつくることです。

 志位氏は1日に発表した「気候危機打開のための日本共産党の2030戦略」のポイントを説明。「『戦略』を大いに活用し、かけがえない地球環境を守るためにも日本共産党の躍進をと、広く訴えていこうではありませんか」と呼びかけました。

 第三は、ジェンダー平等の日本をつくることです。

 志位氏は、口先だけの「男女共同参画」か、本気でジェンダー平等に取り組むか、政治の根本姿勢が問われていると力説しました。

 第四は、憲法9条改憲の動きを断念に追い込み、9条を生かした平和日本をつくるということです。

 憲法9条改憲に固執し、核兵器禁止条約に背を向ける自公政権を批判した志位氏。総選挙で改憲勢力を少数に追い込み9条改憲を断念に追い込むことや、「異常な米国言いなり」政治をただし、米軍の無法をやめさせること、沖縄の新基地建設を中止させることなどを訴えました。

 政治論戦の最後として志位氏は、日本共産党ならではの真価を語り、「共産党だから支持する」という積極的支持者を増やすことを選挙戦の大きな柱にすえて力を尽くそうと提起。党創立99周年記念講演や「改定綱領」を積極的に活用することを訴えました。

 市民と野党の共闘をどうやって成功させるか。志位氏は、日本共産党の基本的立場を紹介しました。

 志位氏は、3国政補欠・再選挙、東京都議選、横浜市長選挙が大きな成果をあげたことを報告。同時に、共闘に参加する政党が「対等平等」「相互尊重」という姿勢を貫いてこそ、「共闘は深いところから力を発揮し、発展することができます」と強調しました。

 その上で、同日朝、市民連合と日本共産党、立憲民主党、社会民主党、れいわ新選組が総選挙における野党共通政策で合意したことを報告。その内容を紹介し、「市民と野党の共闘の、政策的な旗印が立派に立ちました。国政の基本問題での共通政策と、それを『実行する政権の実現』で合意したことは重要な一歩前進です」と強調しました。志位氏は、「この合意を踏まえ、政党間の協議を速やかに行い、政権協力、選挙協力について前向きの合意をつくりあげ、本気の共闘の態勢をつくるために力を尽くします」と表明しました。

 また、新しい政権への日本共産党の協力の形態は、「閣内協力」も「閣外協力」もありうると改めて指摘。「どういう形態であれ、わが党が協力する新しい政権が誕生すれば、自民党政治を根本的に転換し、日本の前途にまったく新しい展望を開く、画期的な時代が始まることになります」と力を込めました。

 志位氏は次に、総選挙躍進をめざす政治・組織活動の基本について提起しました。

 まず、活動の到達点をどう見るか。志位氏は、全党がコロナ危機という困難のもとでつくった三つの重要な成果―(1)国民の苦難を軽減する取り組みが現実政治を動かし、国民の信頼を広げてきた(2)宣伝・組織活動の取り組みの到達(3)東京都議選の勝利―を深い確信にすることを呼びかけました。

 その上で、総選挙をどのようにたたかうのかについて、「『比例を軸に』を過去のどの選挙でもなかった位置づけで中心にすえてたたかう」ことを強調。「850万票、15%以上」をすべての党支部、党機関の生きた目標にすることを提起するとともに、小選挙区候補を擁立する選挙区も擁立しない選挙区も双方がその条件を前向きにとらえ、「全国どこでも『比例を軸に』を揺るがず、徹底的に貫く」ことを訴えました。

 最後に志位氏は、公示日までにやりぬく「総選挙必勝大作戦」として、(1)大量政治宣伝(2)850万をこえる支持拡大(3)300万人の「担い手」づくりと「しんぶん赤旗」読者拡大(4)党員拡大(5)選挙本番態勢の確立―を提起しました。

 そして報告の最後に、「日本共産党という党名には、私たちがめざす未来社会の理念とともに、99年の歴史が込められています。この党名を高く掲げ、歴史的な総選挙で躍進を必ず勝ち取りましょう。党創立100周年を、新しい政治変革のうねりの中で迎えることができるよう、あらゆる知恵と力をつくして、ともに奮闘しましょう」と呼びかけました。


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