2021年9月7日(火)
気温上昇 緊急に防げ
世界主要医学誌など200超共同社説
「健康に害」
世界の主要な医学誌である英医学誌『ランセット』や同『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』、米医学誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』を含む世界の200以上の医学誌や健康関係の専門誌が5日、地球の気温上昇を制限し、生物多様性の回復と健康を保護するための緊急行動を呼びかける共同社説を発表しました。
共同社説は、「(人々の)健康はすでに地球の気温上昇と自然界の破壊によって害を被っている」とのべたうえで、多くの政府が、二酸化炭素などの温室効果ガスの排出を2030年までに10年比で45%削減し、50年までに実質ゼロとする目標を掲げているものの、取り組みは不十分だと指摘しています。
そのうえで、このままでは地球の平均気温が産業革命前より2度をはるかに超えて上昇する可能性が高く、健康と環境の安定性に壊滅的な結果をもたらすと警告しています。
共同社説は、温室効果ガスの排出削減は全地球的に取り組む必要がある課題だが、経済的に豊かな国は現在掲げている目標を超えて削減する必要があるとして「(そのような国は)もっともっともっと速くしなければならない」と強調。新型コロナウイルスの世界的大流行に対して世界各国がとった緊急行動に匹敵する行動をとるよう求めています。