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2021年9月4日(土)

東近江市議会がインボイス中止意見書

きっかけは民商の請願

コロナ下の消費税負担増に党派超え危機感

滋賀県内初

写真

(写真)街頭で消費税減税やインボイス制度中止を訴える湖東民商の会員たち。左から2人目は伊藤常吉会長、同4人目は藤関福樹会計=4月、滋賀県東近江市

 滋賀県東近江市議会はこのほど、消費税のインボイス(適格請求書)制度の導入中止を求める意見書を保守系会派や日本共産党の賛成多数で可決しました。同市など2市3町で活動する湖東民主商工会が出した請願がきっかけです。同趣旨の意見書可決は県内初です。

 同民商の藤関福樹(はるき)会計=建築業=が意気込みます。

 「コロナ禍のなか、消費税の負担増を強いるインボイス制度導入を強行すれば中小業者の廃業が加速すると、党派を超えて危機感が広がった結果です。他の自治体でも可決させ、導入を中止させたい」

 同市は人口約11万人で、電機・精密機器を中心とした工業地域があります。長引くコロナ禍で飲食業や建築業など、中小業者の廃業が相次いでいます。

 湖東民商は業者の相談にのるとともに、街頭にも立って消費税の5%への減税とインボイス制度導入中止を訴え、1400人を超す署名を集めてきました。

 10月に始まるインボイス発行事業者の登録受け付け開始を控え、導入中止を国に求めるよう、6月に請願書を提出。日本共産党市議が紹介議員を引き受けました。直後に保守系会派が出した同趣旨の意見書案に「(インボイス導入は)廃業の増加や地域経済の衰退に拍車をかける」などの内容が盛り込まれたことから、同案に一本化し、公明党を除く賛成で可決されました。

 共産党の田郷正市議は「引き続き各会派・市民が力を合わせ、インボイス導入をやめさせたい」と話します。

 藤関会計が言います。「中小業者支援を充実させるには政権交代が決定的です。総選挙ではインボイス制度中止や消費税減税を争点に押し上げ、野党連合政権を誕生させるよう、全力をあげたい」


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