2021年8月18日(水)
首相式辞 世界の流れに逆行
終戦記念日 志位委員長が批判
日本共産党の志位和夫委員長は17日、国会内での記者会見で、終戦記念日の菅義偉首相の式辞について問われ、「侵略戦争と植民地支配への『反省』の言葉と、加害責任への言及が一切なかった。世界の潮流と逆の方向を向いている」と批判しました。
志位氏は、菅首相の式辞について「日本国民300万人の犠牲には触れたが、2000万人のアジアの人々の命を奪った反省と加害責任が全く欠落している。(第2次安倍晋三政権以来)この間、続いている大きな問題だ」と指摘しました。
さらに、「世界の大きな流れは、過去の植民地支配や奴隷制度について、過去にさかのぼって見直し、過ちを謝罪することにある」と強調。ナミビアでの民族大量虐殺(ジェノサイド)を公式謝罪したドイツ政府や、マヤ族への「絶滅」目的の残虐行為を過去にさかのぼって謝罪したメキシコ大統領、16~19世紀の奴隷貿易を謝罪したオランダ・アムステルダム市長の例を挙げ、「2001年にダーバン宣言が採択され、国連でもこの方向が確認されている。そういうときに、日本だけが加害責任に目をつぶり、逆の方向を向いていていいのかが問われる」と述べました。