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2021年8月17日(火)

与党、審査に応ぜず

名古屋入管死亡 野党批判「反省ない」

衆院法務委理事懇

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(写真)衆院法務委理事懇談会。右から3人目は藤野保史議員=16日、衆院第1議員会館

 名古屋出入国在留管理局の収容施設でスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが死亡した事件(3月)の最終報告書が出たことを受け、衆院法務委員会は16日、理事懇談会を開きました。日本共産党など野党が、施設内でのウィシュマさんの様子を映したビデオの開示と閉会中審査を求めたのに対し、自民、公明両党は応じませんでした。

 野党は、最終報告書では、ウィシュマさんの死因が明らかでなく、入管の責任もはっきりしないとして報告書として全く不十分だと指摘。遺族に見せたビデオ(記録の残る2週間分を2時間に編集)を国会にも開示し、遺族には代理人同席の上で2週間分全てを開示するよう求めました。

 与党側は、最終報告書をもって事実解明に一段落ついたとして、国会へのビデオ開示は必要ないと主張。遺族への全編開示、代理人の同席についても難色を示しました。閉会中審査にも応じず、与野党で引き続き協議することになりました。

 日本共産党の藤野保史議員は、与党筆頭理事の稲田朋美議員(自民党)は5月12日の質疑で「質疑を、最終報告が出た段階でもやっていこうと思っている」などと述べていたと指摘。最終報告書の公表後に質疑を行うことは与野党間で何度も確認してきたとして、真相究明に背を向ける与党側の姿勢を批判しました。

 理事懇後の野党共同会見で、立憲民主党の階猛議員は与党側には「危機感も反省もない」と批判。引き続き、ビデオ開示と閉会中審査を求めていくと述べました。

 理事会メンバーは理事懇に先立ち、ビデオの一部を見たウィシュマさんの遺族の妹2人と懇談。2人から「最終報告書の記述とビデオの様子が全く違う。信用できない。ビデオを全て見せてほしい」との訴えを受けました。


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