2021年8月7日(土)
女性寄り添う支援を
全婦相が党国会議員団と懇談
貧困・暴力・家庭崩壊などの困難を抱える女性への公的支援に従事する婦人相談員で組織する全国婦人相談員連絡協議会(全婦相)は5日、国会内で日本共産党国会議員団と懇談し、現行法の改正や婦人相談員の位置づけの明確化などを求めました。
婦人相談員は売春防止法(1956年)を根拠法とした婦人保護事業の一機関で、同法は「売春」を行う女性の「補導処分」「保護更生」が目的。性売買被害者が同法違反で検挙されており、法改正が求められてきました。
懇談で、全婦相は与党の法改正骨子案(5月発表)に対し、「女性の人権に関する公の責任は果たされるのか」と問いかけた上で、▽全女性を対象とする新法制定▽売春防止法の改正▽国や基礎自治体での婦人相談員の明確な位置づけ―など8項目の提言を提示。全国どこでも最初の相談から一時保護、年金・健康保険などの公的支援の手続きなど困難を抱える女性にワンストップで寄り添うため、婦人相談員の権限や身分を保障する法改正が必要だと訴えました。
倉林明子参院議員(党ジェンダー平等委員会責任者)は「売春防止法を改正し、さらに女性の人権を保障する新法が必要だ。相談員の約8割が非正規など不安定で劣悪な待遇の中でも相談員の皆さんは女性の困難に寄り添ってきた。基礎自治体への設置義務は不可欠だ」と述べ、超党派で、提言に即した法改正を目指す決意を表明しました。本村伸子衆院議員と山添拓参院議員が参加しました。