2021年8月6日(金)
広島 きょう被爆76年
手帳全員交付 一刻も早く
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広島は6日、米国による原爆投下の惨禍から76年を迎えます。広島市中区の平和公園では市主催の平和記念式典が開かれ、原爆投下時刻の午前8時15分に原爆死没者を追悼し、黙とうします。新型コロナウイルスの影響で参加者を大きく縮小しての開催は2年連続です。
人類史上初めて核兵器を違法化し、核兵器の非人道性を明記した核兵器禁止条約が今年1月、発効しました。現在55カ国が批准しています。世界の流れは間違いなく核兵器廃絶と核被害者の救済を支持しています。
広島への原爆投下直後に降った放射性物質を含む「黒い雨」をめぐる訴訟で、広島高裁は、広島地裁判決を維持・強化した内容で、歴代政府の被爆者行政に根本的な見直しを迫る画期的な判決を出しました。
菅首相は、上告を断念し原告に被爆者健康手帳の交付と、原告と「同じような事情にあった方々についても、救済を検討する」との談話を発表しました。一刻も早く、全ての被爆者の救済を進めるべきです。
広島で被爆し、この1年に死亡が確認された原爆死没者は4800人で、合わせて32万8929人となりました。
広島・長崎で被爆し、被爆者健康手帳を持つ人は3月末時点で全国に12万7755人。前年より8927人減りました。平均年齢は83・94歳です。