2021年7月29日(木)
今からでも五輪中止を
衆院委で塩川議員 医療逼迫対処迫る
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日本共産党の塩川鉄也議員は28日の衆院内閣委員会で、新型コロナウイルスの新規感染者数が急増し、首都圏で病床逼迫(ひっぱく)の懸念が広がっている事態をあげ、「今からでも東京五輪は中止して、コロナから命と暮らしを守る活動に全力をあげるべきだ」と主張しました。
塩川氏は、東京都の新規感染者数が過去最多を更新し、入院患者数は1週間前の1・2倍、自宅療養者は1・7倍になり、入院・療養等調整中の患者数は2倍に増えていると指摘。東京都は都内の医療機関にコロナ病床の確保、通常診療制限の検討などを要請したことをあげ、「通常医療が圧迫される事態に至っているとの認識での対応が必要だ」と迫りました。西村康稔経済再生担当相は「現時点でもかなり逼迫しつつある」と認めた上で、「コロナへの対応と一般医療を両立できるよう、感染拡大を抑えることに全力をあげる」と答えました。
塩川氏は、人流抑制といって国民に自粛を求めながら、五輪で人流を促進していることを指摘。「五輪という世界最大の祭典を行うのは大きな矛盾だ。これでコロナ対策への国民の協力を得られるのか」とただしました。
西村担当相は「都内の人流は、一定の減少をみている」などと答弁。塩川氏は、政府分科会の尾身茂会長が「(人流抑制が)期待されるレベルに至っていない」と述べていることをあげ、「宣言の抑制効果が発揮されていない」と述べ、政府の姿勢を批判。飲食店の営業時間短縮などにかかる協力金の「先払い」を政府が決めたものの、それ以前の協力金が未払いになっていると指摘し、「今後『先払い』とともに、これまでの未払い分をただちに支給できるよう改善すべきだ」と迫りました。
西村担当相は「自治体をサポートしながら、迅速に支給が行えるよう取り組んでいきたい」と答えました。