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2021年7月17日(土)

国に上告断念を要請

「黒い雨」訴訟の原告ら

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(写真)厚労省(右端)に要請する黒い雨訴訟原告団の高野正明団長(左から2人目)ら=16日、参院議員会館

 広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」を浴びた原告84人を被爆者と認めた広島高裁判決を受けて16日、原告らは参院議員会館で、厚生労働省に上告断念を求めました。(野党各党への要請)

 要請したのは「黒い雨」訴訟原告団の高野正明団長、弁護団の竹森雅泰事務局長、原爆「黒い雨」訴訟を支援する会の牧野一見共同代表の3人です。

 高野さんは、「被爆76年を迎え高齢化した原告ら全員に被爆者手帳を速やかに交付してほしい」と訴え。これまでの被爆者援護行政を根本的に見直し、すべての「黒い雨」被害者を速やかに救済することを求めました。

 竹森弁護士は、広島高裁判決は、「大雨地域」の外の「黒い雨」被爆者を被爆者援護施策の対象外としてきたこれまでの被爆者援護行政の根本的な見直しを迫っていると指摘。「被爆76年を迎え高齢化が進んでいます。被爆者の体と心と暮らしをむしばみ続ける非人道的な兵器であるという事実を直視すべきだ」と語りました。

 牧野さんは43年前に「支援する会」を結成したと紹介。「一審判決から1年のうちに2人が亡くなった。速やかに救済するために援護施策の確立を求める」と語りました。


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