しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

赤旗電子版の購読はこちら 赤旗電子版の購読はこちら
このエントリーをはてなブックマークに追加

2021年7月10日(土)

五輪 4都県「無観客」

学校観戦は中止

組織委発表

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は8日夜、東京と埼玉、千葉、神奈川の4都県で行われる五輪の競技は「無観客」で開催すると発表しました。これらでは、子どもを動員する学校連携観戦も中止します。国際オリンピック委員会(IOC)や競技団体の幹部、放映権者などの大会関係者は「観客ではない」として観戦を認める方針。北海道、宮城、福島、静岡の4道県の競技会場では、観客数の上限を「収容人数の50%以内で最大1万人」とします。「無観客」としていますが、実際には抜け道が多く、さらに感染拡大する危険性が高くなります。

 政府と東京都、組織委、IOCなどの5者協議で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が発令される東京都内の会場は「無観客」で開催すると決定。関係自治体との協議で、まん延防止等重点措置が続く埼玉、千葉、神奈川の会場も「無観客」とする方針を決めました。スポンサー関係者の観戦も認めないとします。

 スポンサー以外の大会関係者も「できる限り縮減する」としていますが、開会式を含めて具体的な人数は明らかにしていません。

 学校連携観戦について、組織委の武藤敏郎事務総長は「完全無観客とした場合は中止するのが適当」と述べました。子どもの動員は、保護者らから厳しい批判の声が上がり、取りやめる自治体が相次いでいます。

 北海道は、夜の時間帯について対応を検討中。茨城県は、学校連携観戦の児童・生徒のみ観客として競技会場に入れる方針です。

 マラソンやロードレース(自転車競技)など、公道を利用する競技は「沿道での観戦の自粛を要請する」(橋本聖子会長)としていますが、沿道に人が密集する可能性があります。

 パラリンピックの観客数は、五輪閉幕後に協議する見通しです。(丹田智之)

都も決定

 東京都は9日、都内90万人の小中高生を東京五輪観戦に動員する計画について中止することを決定しました。8日に組織委員会、IOC、都などの5者協議で、緊急事態宣言を受けて「無観客」となることを受けたもの。

 都は同日、各区市町村に「東京2020オリンピック競技大会における学校連携観戦の取り扱いについて」の通知を出し、「学校連携観戦について中止すること」としています。

 一方、パラリンピックについては、観客の取り扱いが五輪閉会後に決まるため、「学校連携観戦に係る配券の相談、要望等がある場合は7月14日までに連絡」を求めています。

 日本共産党都議団は、この間繰り返し、五輪中止とともに児童・生徒を観戦に動員しないよう求めていました。


pageup