2021年6月22日(火)
健診情報提供
収集の問題点を追及
倉林氏
日本共産党の倉林明子議員は3日の参院厚生労働委員会で、マイナンバーカードの拡大ありきで医療や健診情報等を収集・利活用しようとする政府の姿勢をただしました。
「高齢者医療費2倍化法」では、保険者の求めにより事業主に40歳未満の健診情報の提供を義務付けています。オンライン資格確認にとどまらず、マイナポータルでさまざまな情報とひも付けされ、本人同意のもとで民間企業の利活用が可能となっています。
倉林氏は、「同意すれば撤回や取り消しはできない。個人情報保護の基本的な法整備が必要だ」と主張。EUの一般データ保護規則(GDPR)では撤回やデータ消去が個人の権利として規定されているとして、「基本的な権利規定がないままのデータ収集が国民に不安を生んでいる」と指摘しました。田村憲久厚労相は「EUと比べても遜色ない権利規定のもと、丁寧な説明で取得をすすめる」との姿勢に固執しました。
倉林氏は、マイナンバーカードありきでは情報漏えいのリスクを拡大しかねないと指摘し、「マイナンバーカードでなくても必要な医療データ等を共有することは可能だ。真に国民の健康増進につなげるデジタル化とすべきだ」と迫りました。