2021年6月19日(土)
保護利用者への差別
資格確認の原則化で倉林氏
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日本共産党の倉林明子議員は1日の参院厚生労働委員会で、「高齢者医療費2倍化法案」に盛り込まれた生活保護法改定が医療扶助を利用する際のマイナンバーカードによる資格確認を原則とすることについて、「新たな差別になる」と追及しました。
倉林氏は、医療機関を受診する際の同カードでの資格確認はそもそも任意だと指摘。2018年に医療扶助利用者だけに後発医薬品の使用を原則化した法改定の際も「差別だ」と批判したことに触れ、今回のマイナンバーカードによる資格確認の原則化でも、個人情報の漏えいなどが不安で「カードを持ちたくない」という人の生活保護の利用・必要な医療提供の阻害要因となる危険性や、受診のためカードを作らざるをえない状況が想定されるとして、新たな差別になるとただしました。
田村憲久厚労相が「カードの取得は本人の役に立つ。丁寧に説明する」と弁明したのに対し、倉林氏は「『持ちたくない』という選択肢を奪ってはならない」と強調。利用者本人が同意しない場合は未取得のまま従来の医療券を使えるよう徹底すべきだと迫りました。田村厚労相は「同意いただくのが一番良いが、原則は発行させてほしい」と居直りました。