2021年6月3日(木)
仁和寺前ホテル建設計画
反対住民ら要望書提出
アピール賛同者が1026人に
世界文化遺産・仁和寺=にんなじ=(京都市右京区)門前へのホテル建設計画について、京都市が「上質宿泊施設誘致制度」適用に選定したことを受け、計画に反対する住民らが2日、門川大作京都市長に対して、「要望書」を提出し、記者会見しました。
提出したのは「京都・まちづくり市民会議」と「世界文化遺産仁和寺の環境を考える会」の住民・市民ら。建設予定地は第1種住居地域として、宿泊施設などの建設が厳しく制限されている土地ですが、同計画は、同「誘致制度」適用第1号として選定され、延べ床面積で基準の約2倍のホテルを建設しようとしています。
会見で、「市民会議」事務局代表の中島晃弁護士は「建築基準法の特例許可を出すことに、市の建築審査会が同意しなければ計画は前にすすまない。市長には制限緩和による許可を与えないよう求めたい」と説明。「考える会」の桐田勝子共同代表は、当該地域で対話した8割の住民が建設に反対であり、今回新たに62軒90人分の署名を提出したことを報告し、「合意形成は終わっている」とする市の姿勢を批判しました。
また会見では、歌手の加藤登紀子氏ら著名人8人が呼びかけた「計画見直しを求めるアピール」への賛同者が1026人(2日時点)になったことが紹介され、市民らは「さらに賛同者を広げるとともに、今後シンポジウムなどで世論を広げたい」としています。