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2021年6月3日(木)

五輪中止の決断急げ 補償と検査徹底必要

BS番組 小池書記局長が主張

 日本共産党の小池晃書記局長は1日夜のBS番組「報道1930」に、自民党の武見敬三参院議員らと出演し、緊急事態宣言が10都道府県で延長された下での休業補償、東京五輪・パラリンピック開催について議論しました。小池氏は五輪開催に固執する菅政権を批判し、「今すぐオリンピック中止の決断をすべきだ」と主張しました。

 政府のコロナ感染症対策分科会の尾身茂会長が「ステージ4」下で東京五輪を開催すれば「医療にさらに負担がかかる」と懸念を示したことについて、武見氏は「感染の抑え込みは成功している」「専門家会議の議論を直接聞いたことがない」などの言い訳に終始しました。

 小池氏は「政権にとって都合の悪い時は専門家の意見を聞かず、国民に評判が悪いことは専門家に言わせる。菅政権のやり方は専門家を愚弄(ぐろう)している」と批判。変異株での感染拡大の危険性を指摘し、「尾身会長が言うように五輪開催で人の流れは大きくなっていき、都民・国民の中で感染の危険性が広がる」と主張しました。

 番組は、酒類の提供禁止や時短営業が求められ、苦境に陥っている飲食店の声を紹介。中継で出演した全国酒類業務用卸連合会会長の榎本一二氏は「決定打を欠いた政策が打ち出されている。そのつけをわれわれが払わされている」と発言しました。

 小池氏は「飲食店だけをやり玉にあげたコロナ対策は科学的根拠がない。菅首相は損失分の補償を拒否して、金融機関からの借入金で何とかしろと言う。あまりにも冷たい対応だ。事業規模に応じた十分な補償を行うべきだ」と主張しました。

 番組では日本酒「獺祭」(だっさい)の蔵元・旭酒造の「飲食店を守ることも日本の『いのち』を守ることにつながります」とうたった意見広告が紹介されました。

 小池氏は、広告には「グローバル大企業が担う『二割の雇用・三割のGDP』だけでは、日本の地域社会は支えられません」と書かれていると紹介。「地域社会を支えてきたのは中小の飲食店や地域の業者。菅政権には日本の食文化、国民の暮らしを本気で守るという姿勢が決定的に欠落している」と批判しました。

 小池氏は「十分な補償をせずにワクチン頼みだけの対策では感染抑制は大失敗する。五輪は誰が開催中止を決め、コロナ感染が起きたら誰が責任を取るのかすら全く分からない異常な状態。政府の責任で中止を」と重ねて強調しました。


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