2021年5月28日(金)
政府口実 通用しない
山添氏、入管ビデオ開示要求
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入管収容施設での処遇状況を映したビデオをめぐり、保身のためには開示し、都合が悪ければ隠す出入国在留管理庁の姿勢を、日本共産党の山添拓議員が20日の参院法務委員会で追及しました。施設内の映像をめぐっては、3月に名古屋出入国管理局で亡くなったウィシュマ・サンダマリさんの遺族が再三開示を求めているものの、政府は拒否しています。
山添氏は、2014年に東日本入国管理センター(茨城県牛久市)で亡くなったカメルーン人男性の事件では、裁判で、居室内で苦しむ男性の映像が再生され、今もインターネット上で閲覧できる状態だと指摘。ウィシュマさんの映像を開示しない口実とする「保安上の理由」は通用しないと迫りました。
入管庁の松本裕次長は、14年の映像は「裁判での主張立証で活用しないと、われわれの主張が認められない。裁判での主張立証のための提出だ」と答弁しました。
山添氏は、組織防衛のために開示したり隠したりする政府のご都合主義を批判。委員会を傍聴していたウィシュマさんの妹、ワヨミさんとポールニマさんの「要望に応えるべきだ」と強調しました。