2021年5月26日(水)
低所得層に支援要る
児童手当めぐり参考人陳述
参院内閣委員会で18日、子ども子育て支援法・児童手当法改定案の参考人質疑が行われました。
日本大学の末冨芳教授は、児童手当の特例給付廃止で、「高所得世帯の子どもの間に差別と分断が発生する」と批判。「高所得世帯の子どもも利用可能な支援制度の拡大」を強調しました。子育てひろば全国連絡協議会の奥山千鶴子理事長は、「限られた予算を考えると、3歳未満児への現物支給、包括支援の拡充が必要で、高額所得者への現金給付を減らし、現物支給の充実へ回すことは理解できる」と述べました。
日本共産党の田村智子議員は「すべての子どもを対象としている児童手当の将来像をどう考えるか」と質問。奥山氏は「子どもと家庭支援へのサービスと現金給付のバランスは議論の途上だが、両方の拡充を」と答え、是枝俊悟大和総研主任研究員は「財源を考えない前提だが、親の所得に関係なく給付されることが望ましい」と述べました。
末冨氏は「普遍給付を維持しつつ、低所得層へきめ細かい支援が要る。子どもに使う予算は既存の予算の付け替えも大事だが、毎年の推計に基づき、これだけは確保するという見通しをもった使い方を」と指摘しました。