2021年5月24日(月)
わいせつ教員防止 衆院委可決
免許再授与拒否も
畑野氏が質疑
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衆院文部科学委員会は21日、「わいせつ教員防止」法案を全会一致で可決しました。同法案は、教職員に児童生徒への性暴力を禁止するとともに、「性暴力」を行った教職員に対する教員免許の再授与を拒否できるようにします。日本共産党を含む全会派が共同で提案したもの。
日本共産党の畑野君枝議員は質疑で、「性暴力の事実調査にあたっては被害者の立場に立ち、児童生徒の負担軽減が重要だ。適切な調査方法・調査項目の速やかな構築が必要だ」と主張。また、教職員への懲戒処分について、公正・中立な調査が行われるよう全国的な基準を定める必要があると求めました。
萩生田光一文科相は、通報した人が不利益な取り扱いを受けないなど、今後つくる基本指針で示したいと答弁。調査にあたっては被害を受けた児童生徒に配慮して対応する必要があるとして、「ヒアリングのあり方も研究したい」と述べました。
畑野氏は、都立七生養護学校の性教育で教職員が処分された事件が、最高裁で処分取り消しが確定したとして、性教育を行う上で萎縮が起きてはならないと強調。「発達段階に応じた性教育が必要だ。性教育にブレーキをかける『妊娠の経過は取り扱わない』などの学習指導要領の見直しの検討を求める声がある」とただしました。
萩生田文科相は、「発達に応じた指導は重要だ。時代の変化を踏まえ、性教育のあり方を専門家の意見も聞きながら検討する」と応じました。