2021年5月20日(木)
船員養成機関足りぬ
伊藤氏に参考人「交付増を」
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参院国際経済・外交に関する調査会は12日、「海洋に係る教育及び人材育成の現状と課題」で参考人と意見交換を行いました。
日本共産党の伊藤岳議員は「全国に船員を育成する施設には、商船系大学が2校、高等専門学校が5校、海上技術学校が4校、海上技術短大が3校、海技大学校が1校あるが、船員を養成する機関の数として十分か。また養成機関では、練習船や生徒に教える技術者を確保しなければならず、運営費もかかると思うが、国からの財政支援は十分か」とたずねました。
東京海洋大学の逸見真教授は「内航・外航も含めた日本人船員の現状からすれば、養成機関の数は足りない。定員を増やしたり、新しい養成機関をつくることと同時に卒後の採用先の確保も必要だ」と述べました。
逸見氏はまた、海技教育では実務を知る教員の方がより実践的な教育に寄与すると指摘。運営費について、海洋大学は他大学同様、国からの交付金が毎年減らされているとして、「海技人材を少しでも増やし養成したいというなら、練習船や実務を知る教育者の確保などは絶対必要だ。交付金を増やしてもらいたい」と述べました。