2021年5月1日(土)
死亡直前に診察なし
藤野氏 名古屋入管の対応批判
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日本共産党の藤野保史議員は28日の衆院法務委員会で、名古屋出入国在留管理局でのスリランカ人女性の死亡事件について、法務省の中間報告や、27日に開示された新資料をもとに入管の対応をただしました。
藤野氏は、同委員会理事懇談会で開示された「看護師メモ」には女性が「なぜ外部の病院に連れて行ってくれないのかと不満を述べた」と記されているのに対し、中間報告では「医師の受診は嫌である旨を述べた」とされていると指摘。「真逆のことを書いているのに、中間報告には片一方しか載せていない。入管が描きたいものを描くための中間報告だ」と批判しました。
また、中間報告には、2月22日以降、3月4日(死亡2日前)まで「診療は行われなかった」とあるとも述べ、「なぜ診療を受けさせなかったのか」と追及しました。出入国在留管理庁の松本裕次長は「食事量が改善傾向にあり、看護師がほぼ毎日リハビリで接していた」と釈明。血液検査が1月26日以降、「亡くなるまで行われていない」ことも明らかにしました。
藤野氏は、病状が悪化していく時期に、医師の診察も行わず、血液検査すらしなかったのは「大問題だ」と批判しました。
さらに、入管法改定案をめぐり、新設される入管施設の運用規定が刑務所の規定と酷似していると述べ、「目的も性質も全く違うのに、入管施設を刑務所化しようとしている」と強調しました。