2021年4月28日(水)
米 株売却益課税 倍に
富裕層50万世帯 大統領提案へ
【ワシントン=島田峰隆】米国家経済会議(NEC)のディース委員長は26日、教育や子育て支援を柱とした成長戦略の第2弾の財源として、バイデン大統領が株式などの売却益にかかるキャピタルゲイン課税の増税を提案することを明らかにしました。28日に行う議会演説で訴えます。
ディース氏によると、増税対象となるのは年収100万ドル(約1億800万円)以上の富裕層。米国全体の世帯の0・3%にあたる約50万世帯です。ディース氏は会見では具体的な税率は示しませんでしたが、米メディアは現行の20%からほぼ2倍へ引き上げる見込みだと伝えています。
ディース氏は「富裕層の税率は多くの中間層世帯の税率より低くなっている」と指摘。「労働と富に対する課税を平等にする措置が必要だ」と強調しました。
増税案に商工会議所などから反発が出ていることについてディース氏は、「長期投資に重大な影響を及ぼす証拠はない」と反論。また子どもたちに投資することで、学問的な成功、医療システムのコスト削減、将来の生産力と成長などの巨大な効果が期待できると指摘しました。