2021年4月26日(月)
病床削減推進法案 倉林氏
感染症対応と両立せず
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日本共産党の倉林明子議員は22日の参院厚生労働委員会で病床削減推進法案をめぐって、新型コロナウイルスの感染拡大地域でも政府が病床削減への誘導を進めていると批判し、病床削減への財政支援は新興感染症への対応とは両立しないとして凍結を迫りました。
同法案は病院統廃合や病床削減への財政支援を法定化するもので、昨年度の補助で3千床が削減されます。倉林氏がその内訳をただすと、厚労省の迫井正深医政局長はすでに医療機関の単独で約2700床が削減され、このうち大阪府は123床、兵庫県は79床が削減されたと答えました。
倉林氏は「コロナ患者の受け入れを求めながら、感染拡大地域で削減していた」と追及。今年度予算で倍加した財政支援は1万床規模の削減に相当し、200床規模の病院だと50カ所なくなる計算で、100床当たりの従事者数から換算すると医師1600人、看護師5800人の規模で影響が出ると告発しました。
さらに、法案では感染症対応を都道府県の医療計画に定めるものの、病床削減と両立するのかと追及。田村憲久厚労相は「一般病床をコロナ病床に対応できるようにする」「(病床削減しないと)平時に収益が上げられなくなる」と強弁し、倉林氏は「平時の体制を前提にすれば、感染拡大期の一般医療へのしわ寄せが避けられない」と追及しました。