2021年4月25日(日)
入管筋書きに沿い抜粋
死亡事件中間報告 藤野氏が追及
衆院法務委
法相も「不十分」
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日本共産党の藤野保史議員は23日の衆院法務委員会で、名古屋の入管施設でスリランカ人女性が死亡した事件に関する中間報告について、医師が仮放免を勧めていた部分が隠蔽(いんぺい)されていることが報道で明らかになったと指摘し、全容を明らかにするよう求めました。上川陽子法相は「(中間報告に)すべての報告が入っていないのは事実。きちんと書くのが大事だ」と述べました。
藤野氏は、出入国在留管理庁が今月9日に出した中間報告には同庁に都合のいい事実だけを記載している疑いが極めて濃いと指摘。入管施設側が事前に医師に渡した「診断依頼書」で詐病の疑いがあると言及していたことが報道されているのに、中間報告にはその事実が記載されていないとして「入管が描くシナリオにはまるような記述のみ、診療結果報告書から抜粋し(中間報告に載せ)たということではないのか」とただしました。
出入国在留管理庁の松本裕次長は「記載のあり方については非常に重く受け止める」としつつ、被収容者の名誉・プライバシーを理由に中間報告の記載を正当化しました。上川法相は「今のような理由で(記載を)控えるということは不十分な状況だったと思う。フルで入れるというのも一つの考え方だ」と答えました。