2021年4月23日(金)
全自動式PCR検査機の有用性
京大病院など共同研究へ
京都大学付属病院は、全自動式PCR検査システムを開発した川崎重工、シスメックス、メディカロイド社と共同で、同検査システムによる大規模検査の検査精度や性能などの評価を行う取り組みに着手しました。
同全自動PCR検査機は、1日最大16時間稼働で2500検体の検査が可能とされています。コンテナでの移動も可能で、感染集積地やイベント会場などで機動的な大規模集中検査への活用も期待されます。
取り組みでは、機械の性能評価と同時に、検査の受け付けや登録など検査に至るまでのプロセスや、検査結果について医師が診断を行い被験者に結果を報告し、検査結果を記録・登録するなどの検査後プロセスについての課題の抽出も行います。
取り組みの「目的」として「京都市の地域医療としての感染対策強化、国家の感染対策と経済・社会活動の両立を果たす行政検査においてもPCR検査社会実装の有用性評価を行う」こともあげています。
4月に入り、すでに京都大学病院の敷地内に移動式全自動PCR検査システムを設置し、検査装置の始業点検と大量検体投入試験を実施中です。下旬からは行政検査での保存検体を用いたシステムの基礎性能評価を開始。この中では、臨床的感度、特異度等の評価も行うとしています。
5月には、京都大学の学生・教職員を対象としたPCR自費検査を行い、検査依頼から検査結果の報告等を含めた検査の有用性評価を行います。