2021年4月23日(金)
緊急事態宣言発令するなら政府がやるべきことを今度こそ実行せよ
志位委員長が記者会見
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日本共産党の志位和夫委員長は22日、国会内で記者会見し、新型コロナウイルスの感染が再拡大する東京都、大阪府、京都府、兵庫県に3度目の緊急事態宣言を発令するとの政府方針に言及し、「こういう事態に立ち至ったのは、政府がやるべきことをやらなかった結果であり、菅政権による人災だ。その責任は極めて重い」と厳しく批判しました。その上で、同宣言を発令する以上、「政府としてやるべきことを今度こそしっかりやるよう求めたい」と強調しました。
志位氏は「十分な補償なしに国民の協力はとうてい得ることはできない。私たちが一貫して主張しているように、持続化給付金や家賃支援給付金の第2弾の給付、生活困窮者への10万円給付、雇用調整助成金のコロナ特例延長も含め、今回の規制措置に伴う全ての損失は国が全面的に補償するとの立場での施策を求めたい」と表明しました。
また、「直近の数字でもモニタリング検査は1日2360件で、政府目標の1日1万件に遠く及ばず、私たちが求めている10万件には2桁足らない」と指摘。猛威を振るう変異株は全数検査が当然なのに、現状の検査比率は36・3%にすぎないとして、「今度こそ検査の抜本的拡充をするよう強く求めたい」と述べました。
さらに、コロナ患者受け入れの有無にかかわらず、地域医療を支える全医療機関への減収補填(ほてん)を要求。「これまでのさまざまな支援措置よりはるかに充実したものにすべきだ」と強く求めました。
志位氏は「以上の諸点を考えれば、予備費の速やかな執行は当然必要だが、それだけではとうてい足らない。直ちに政府として補正予算の編成に入り、国会で十分な審議を行うよう強く求めたい」と表明しました。
その上で、今夏の東京五輪・パラリンピックの中止を重ねて主張。「東京五輪・パラリンピックの強行が内外の感染状況から見ていよいよ無謀であるだけでなく、あくまで開催にという立場にしがみつき続けると、それにあわせて当面のコロナ対応がゆがめられる危険もある」と指摘。「五輪・パラリンピックは中止するという決断を直ちに行うことを重ねて強く求めたい」と述べました。