2021年4月22日(木)
「台湾有事」 安保法制適用も
衆院委 穀田氏に防衛省認める
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中山泰秀防衛副大臣は21日の衆院外務委員会で、日本共産党の穀田恵二議員の質問に対し、台湾海峡で米中が軍事衝突した場合などで安保法制=戦争法に基づく対応を検討していると認めました。台湾有事で安保法制が適用される可能性を認めた重大な答弁です。
穀田氏は、岸信夫防衛相が3月23日の記者会見で台湾海峡をめぐる問題に関して「あらゆる事態に備えて、わが国の法令の範囲内で適切に対応できるよう検討している」と述べていることを指摘。「あらゆる事態」に備えるために検討している法令に、安保法制の一環である重要影響事態法や、「存立危機事態」を定めた事態対処法が除外されるのかただしました。
中山副大臣は「いかなる事態が(重要影響事態などに)該当するかを一概に答えることは困難」だとした上で、対応を検討中の法律に安保法制も「含まれている」と認めました。
重要影響事態が認定されれば、「戦闘地域」でも自衛隊による米軍への後方支援が可能となり、存立危機事態が認定されれば、米軍への武力攻撃に対し集団的自衛権を行使して参戦し、海外での武力行使が可能となります。
穀田氏は、台湾有事で存立危機事態に認定される事態になれば、「戦火に巻き込まれるリスクが一気に高まる」と強調。「中国への軍事的な対応を強化することは、軍事対軍事の危険な悪循環を生み出すだけだ」と述べ、安保法制の危険性を告発しました。