2021年4月21日(水)
「気候時計」に再エネ割合表示
米環境団体 政治が真剣に対応を
【ワシントン=島田峰隆】ニューヨーク市内に設置されている「気候時計」に19日から、世界のエネルギー源に占める再生可能エネルギーの割合も示されるようになりました。環境団体などは同日、時計の下で会見し、各国の政治指導者に気候危機に真剣に対応するよう求めました。
「気候時計」は、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて1・5度に抑え、気候変動の影響が取り返しのつかないレベルに達することを防ぐうえで残された時間を表示しています。芸術家、科学者、環境活動家が協力する取り組みです。ニューヨークの気候時計は昨年9月、市内のユニオンスクエアに面したビルに設置されました。
19日の時点で再生可能エネルギーが占める割合は12・2%、残された時間は6年と256日です。「気候時計」の運動に携わるローラ・ベリー氏は再生可能エネルギーの表示を加えたことについて「政治指導者が取らねばならない行動とそのスピードを明確にできます」と述べました。
若者の気候ストに取り組むシエ・バスティダ氏は会見で「気候変動は私たちの世代にとって大問題です」と強調。「バイデン政権がかつてなく環境問題に取り組む大統領だとするなら、それは私たちが圧力を加えてそうさせたから。これからも行動し続けます」と語りました。