2021年4月20日(火)
政府言いなりの大学へ危険な「国大法改定案」
教職員有志の会 緊急オンライン集会
畑野議員が参加
大学の教職員有志でつくる「大学の自治の恢復(かいふく)を求める会」は19日、「国立大学はどこへいく?―国立大学法人法改正案の問題点」と題して緊急オンライン集会を開きました。(関連記事)
政府は今国会に、各大学の学長選考会議と監事の学長監視機能を強化することなどを柱とした国大法改定案を提出。20日に衆院文部科学委員会で審議入りし、早期成立を狙っています。
オンライン集会では、各地の国立大学の関係者が、大学自治や民主主義を破壊している選考会議と監事の役割を報告。学長の再任上限が撤廃され、教職員の意向投票が廃止・形骸(けいがい)化された大分大学や筑波大学で防衛省の委託研究が進んでいること、北海道大学では前総長がパワハラ報道後に選考会議が文科相に申し出て解任されたものの、実際は選考会議にハラスメントの相談記録がなかったことなどが語られました。
法案の問題点を報告した京都大学の駒込武教授は「不透明な選考過程で選ばれた学長に適切なリーダーシップは発揮できない」と強調。北大の光本滋准教授は、文科省の介入のもとでつくられた各大学の中期計画の実施状況を監事と選考会議が監視し、政府の意向に沿う国立大学づくりが進められる危険を指摘しました。
日本共産党の畑野君枝、立憲民主党の菊田真紀子両衆院議員が参加。畑野氏は「法案は廃案にすべきだ」と訴えました。