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2021年4月14日(水)

治水対策 高橋氏

ダム頼みを転換せよ

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(写真)質問する高橋千鶴子議員=7日、衆院国交委

 衆院国土交通委員会は7日、流域治水関連法案を全会一致で可決しました。日本共産党の高橋千鶴子議員は、ダムや堤防頼みの治水対策からの転換について政府の姿勢をただしました。

 高橋氏は、社会資本整備審議会の答申「気候変動を踏まえた水災害対策のあり方について」(昨年7月)で、流域治水への「転換」との文言が用いられていると指摘。「『転換』との認識はあるか、何を『転換』するのか」と質問しました。

 赤羽一嘉国交相は「治山、森林整備も含め流域全体の安全を確保するため、総合的に変えていかなければならない」「かつてはダムが絶対だったかもしれないが、環境問題を重視すべきことなどを理解しているつもりだ」と述べました。

 ダムの事前放流について高橋氏は、もともと河川法52条で実施が可能だったにもかかわらず、やれてこなかったと指摘。国交省の井上智夫水管理・国土保全局長は「気象予測が使えるようになり、台風が来る前などに水位を下げておくことで運用を始めている」と答え、今後は52条を活用して実施すると述べました。

 高橋氏は、用途や管理責任が各省庁で分かれているダムを一つの流域の中でみるよう、省庁間の調整が必要ではないかと質問。赤羽国交相は「調整のイニシアチブを取るのはわれわれの責任だ」と述べました。

 また、高橋氏が住民参加によって流域治水を進める重要性を強調したのに対し、赤羽国交相は「協議会に地域住民の方が加わって知見を発揮していただけるようにしたい」と応じました。


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