2021年4月9日(金)
国家公務員法改正案、国会提出へ
検察官特例は削除
衆院議運委理
坂井学内閣官房副長官は8日の衆院議院運営委員会理事会で、国家公務員の定年を65歳に引き上げる国家公務員法改正案を近日中に閣議決定し、国会に提出したいと報告しました。
昨年の国会で廃案となった法案には、(1)検察官について65歳定年後の勤務延長を認める(2)63歳の役降り後も引き続き検事総長等として勤務することを認める―との特例がもりこまれていました。日本共産党の塩川鉄也議員がこの2点についてただし、坂井官房副長官は削除を表明しました。
また、塩川氏は、特例規定のもとになったのは、黒川弘務東京高検検事長(当時)の勤務を延長する閣議決定をするにあたって、検察官に国家公務員法の定年規定を適用できるとする違法な解釈変更を行ったことが問題の発端であったと指摘。法案の出し直しにあたって「検察官には国家公務員法の勤務延長の規定は適用されない」と明確に書き込み、違法な解釈変更の穴を埋めるべきだと主張しました。坂井氏は「そのとおりだ」と述べ、適用除外の規定を設ける方向を示しました。
昨年の国会では、「検察庁法改正案に抗議します」と多くの国民から批判の声が巻き起こりましたが、今回の法案出し直しは、黒川氏の勤務延長を決めた閣議決定の誤りを事実上認めたものです。