2021年4月3日(土)
「LINE」膨大な個人情報集積
衆院委で塩川議員 開示請求「対応適切か」
個情委「はたらきかける」
日本共産党の塩川鉄也議員は2日の衆院内閣委員会で、無料通信アプリ「LINE」の不適切な情報管理の問題を取り上げました。
LINEには、利用者のアプリ起動日時、滞在時間、探索結果、利用者間でどのような交流をしているか、クリックした情報、位置情報を送信許可していなくても推定した位置情報など膨大な個人情報が集められています。
塩川氏は、LINE社に自らの情報の開示請求を行う場合、連絡先の電話番号やメールの宛先も公開されていないなど利用者に多くの負担と困難を強いる仕組みとなっていることを指摘。個人情報保護法で定められた本人情報の開示請求手続きに照らし、「LINE社の対応は適切か」とただしました。
個人情報保護委員会の福浦裕介事務局長は「LINE社にわかりやすくなるよう働きかける」と答弁。平井卓也デジタル改革担当相は「個人情報保護委員会において適切な対応が必要だ」と述べました。
LINEは、政府・自治体の行政サービスでも利用されており、塩川氏は行政独自の個人情報もLINEで集積されていると指摘。塩川氏が政府と自治体のLINE利用状況の調査結果を確認すると、加藤勝信官房長官は「利用状況は確認しているところ」「ガイドラインを早期に示すための検討を開始したところ」と答えました。
塩川氏は「プライバシー権よりも個人データ活用を優先してきた個人情報保護法制の転換こそ必要だ」と述べました。