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2021年3月29日(月)

四国から新しい日本をつくる狼煙をあげよう

オンライン演説会 志位委員長が訴え

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(写真)訴える志位和夫委員長

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(写真)訴える白川よう子衆院比例予定候補

 日本共産党の志位和夫委員長は28日、四国ブロックオンライン演説会で、来たる解散・総選挙に向け、市民と野党の共闘の力で政権交代と新しい政権――野党連合政権の実現、比例代表での日本共産党の躍進という二大目標への挑戦を呼びかけ、「新しい日本をつくる五つの提案」や社会主義・共産主義の展望を縦横に語りました。演説会には白川よう子、中根耕作両四国ブロック比例予定候補と各県の小選挙区予定候補らも訴え。地域に設けられた演説会の視聴会場は1600カ所以上で5000人が視聴し、同日夕方までに愛媛で1人、高知で4人、香川で1人など入党者が相次ぎ、「赤旗」日曜版読者も増えるなど大きな反響が寄せられました。

四国の力を一つに集め、白川よう子さんを国会に

 志位氏は「四国は全国でも野党共闘の最も進んだ地域の一つ」だと述べ、永江孝子参院議員と立憲民主党の小川淳也衆院議員からの熱い連帯のメッセージに触れながら「“共闘の力で新しい日本を”の狼煙(のろし)を、四国から上げていきましょう」と呼びかけました。

 同時に、日本共産党の躍進を四国からと訴え、「政党を選ぶ比例代表で日本共産党の支持を広げに広げ、白川よう子さんを何としても国会へ」と熱くよびかけました。

 志位氏は、白川氏について医療現場で働き、新型コロナウイルス感染症拡大で浮き彫りになった「ケア」の大切さを身をもって体験してきたこと、四国4県の95の自治体すべてに足を運び、その願いを体いっぱい受け止めてきたことを紹介。「性暴力根絶のフラワーデモなどジェンダー平等を求めるさまざまな運動に参加し、ともに歩んできた白川さんを国会に押し上げ、四国選出の衆院女性議員ゼロの不名誉な現状を打ち破りましょう」と訴えました。

 比例代表・四国ブロックの定数6のうち自民3、公明1で与党が4議席を占めているとして、「白川さんの勝利で野党が半数以上の議席を占めることは、野党連合政権を四国からつくる大きな力になります」と述べました。

コロナ対応――大規模検査、暮らしを守る大運動を

 志位氏は、「新型コロナの感染が増加傾向に転じ、感染力の強い変異株が広がり、『第4波』の危険が生まれています。愛媛県は深刻な事態です。これらは政府の対策の行き詰まりを示しています」と指摘。「コロナ収束のためには、従来の対応を大本から切り替えることが必要です」と訴えました。

 政府は、PCR検査の拡大を打ち出したものの、本気のとりくみになっていないと述べ、(1)高齢者施設・医療機関や障害福祉機関などへの社会的検査の徹底(2)「モニタリング検査」の「1日10万件」への引き上げ(3)変異株の検査の大幅な引き上げ―という日本共産党の緊急要請を実現するために、「全国の草の根から命を守る運動をおこしていきましょう」と呼びかけました。

 さらに志位氏は、菅政権はコロナ危機のもと「自己責任」押し付けの冷酷な政治を進めているとして、(1)コロナに乗じた中小企業切り捨て政治、(2)医療破壊の政治を許すなと強調。国会で大問題となっている高齢者医療費2倍化法案と病床削減推進法案の内容をくわしく明らかにし、「命を守る医療破壊を阻止する国民的大運動をおこし、医療に手厚い日本に切り替えましょう」と訴えました。

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(写真)志位委員長の講演を視聴する参加者=28日、高知市

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(写真)志位委員長の訴えに聞き入り、拍手する参加者=28日、高松市

野党共闘――「互いにリスペクト」の精神で進もう

 志位氏は、菅政権の強権政治、政権担当能力のなさ、安倍前首相ゆずりの政治モラルの退廃を挙げ、「総選挙で引導を渡しましょう」と呼びかけ。自身が『週刊金曜日』のインタビューで野党共闘を必ず成功させる決意を述べたこととともに、立憲民主党の小川淳也衆院議員のメッセージを紹介しました。

 小川氏がメッセージのなかで「大事なことは互いにリスペクトする(敬意を持つ)ことだ」と述べたことについて、志位氏は、「共闘を進めるうえで一番大切なことを言われた」と強調。小川氏が、日本共産党が来年、党創立100年を迎えると述べ、「日本でもっとも歴史と伝統のある政党、私が最大のリスペクトをするのは、(戦前に)どの政党も、メディアも、みんなで戦争をおし進めた時に、あの弾圧に耐えて、反戦を訴え続けた唯一の政党、このことに大変なリスペクトを感じています」と述べたことに、志位氏は、熱い感謝を表明するとともに、「私も、『互いにリスペクト』という同じ精神で、ともに前進していきたい。野党共闘を前進させ、成功させるため、どんな困難があっても乗り越え、トコトン頑張りぬきます」と強い決意を表明しました。「次の総選挙では、菅政権にサヨナラの審判をくだし、市民と野党の共闘の勝利、日本共産党の躍進で、野党連合政権をつくろう」と力強く訴えました。

「新しい日本をつくる五つの提案」――四国の実情ふまえ

 志位氏は、パネルも示しながら、(1)格差をただし、暮らし応援第一の政治(2)憲法をまもり、立憲主義をとりもどす(3)いいなり外交をやめ、自主・自立の平和外交(4)自然と共生する経済社会(5)ジェンダー平等、個人尊重の政治―という「新しい日本をつくる五つの提案」について、四国の実情にそくしてていねいに語りました。

 志位氏は、四国での農業従事者の減少が深刻だとして、20年間で15万1千人から8万5千人に半減したとデータを示し、とめどもない輸入自由化、価格・所得補償を切り捨ててきた自民党農政を大本から切り替えると強調。

 また、米軍機の低空飛行訓練の騒音被害が、高知・愛媛・徳島の3県で2018年の53件、19年の280件、20年には612件へと激増していると告発し、日米地位協定の抜本改正で、日本の空から米軍機の無法な低空訓練を一掃しようと訴えました。

 さらに、志位氏は、東海第2原発の運転差し止めを命じた水戸地裁判決をあげ、「避難計画のない原発は動かしてはならないという論理は、日本のすべての原発にあてはまります。とくに佐田岬半島の付け根に位置する四国電力伊方原発は、避難計画という点でも廃炉にするしかない」と語りました。

日本共産党――理想と一体のロマンチックな名前

 志位氏は、私立高校の「N高等学校政治部」での特別講義で、世界資本主義の矛盾、社会主義・共産主義についての日本共産党の展望などを語ったことについて、「(貧富の格差拡大は)仕方ないで済ませてはならない」「共産主義の魅力が伝わりすてきだと感じた」などの感想が寄せられたことを紹介。「まずは資本主義の枠内での民主的改革に力を尽くしつつ、社会主義・共産主義に進んでこそ、『人間の自由』『人間の解放』が全面的に実現できます。こうした日本共産党という名前は、こうした私たちの理想と一体のロマンチックな名前です。どうかこの党を躍進させてください」と呼びかけました。

 高知市の会場で視聴した女性(77)は「志位委員長の話はとてもわかりやすく、来てよかったと思います。コロナ対策と、五つの提案にすごく共感します。白川さんに国会に行ってもらい、野党連合政権を何としても実現したい。頑張ります」。

 高松市の西部地域の会場で視聴した女性(69)は「ジェンダー平等の訴えに共感しました。ぜひ白川さんには国会に行ってほしい。もっと女性の思いや声を発言して実現させるため頑張ってほしい」と話しました。

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(写真)閉会にあたり勢ぞろいする(左から)尾崎、中根、白川、片岡、久保の各衆院議員予定候補

白川比例予定候補ら訴え

 演説会で、白川氏は四国4県で95ある全市町村を訪ね、漁業法の改悪やコロナ禍で苦しむ漁業者などの声を聞いてきたと報告。「政治の私物化や性差別問題に、黙ってはいない連帯が大きく広がっています。このたたかいの中にこそ政治を変える力があることに希望を感じています。コロナ禍の中、誰一人、置き去りにしない社会へ、力を合わせ、政治を変えよう」と呼びかけました。

 米軍の戦闘機が保育所の真上を飛び、子どもたちが泣き叫ぶ事態が繰り返されていると批判。子どもたちに安全な四国の空を手渡したいと語り、「四国の衆院の議席には女性がいません。ジェンダー平等社会の扉を四国からこじ開けるためにも、ご一緒に力を合わせよう」と訴えました。

 中根氏は、食料支援をきっかけに声を上げた学生の運動が高知で、全国へと広がっているとし、「若い主権者たちの声に、私たち、そして政治が応えるときです」と力説しました。

 愛媛1区の片岡朗、香川3区の尾崎淳一郎、徳島2区の久保たかゆきの全3氏が決意表明しました。

 応援動画で、徳島健生病院の元総師長、湊コズヱさんは同僚だった白川氏を「本物の優しさと強さを持つ信念の女性」と紹介。日本民主青年同盟高知県委員会常任委員の筒井敦子さんは「次の選挙は私たちが希望を持ち、安心して生きられる社会に変えるチャンスです」と述べました。


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