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2021年3月27日(土)

皆伐は炭素を増やす

田村貴昭氏 特措法改定案に反対

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(写真)質問する田村貴昭議員=17日、衆院農水委

 衆院本会議は18日、森林間伐促進特措法改定案を賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。

 同改定案は、地球温暖化対策として、間伐支援措置を10年延長し、生育が早い品種「エリートツリー」を植栽する新事業を創設し、事業者が融資を受ける際に返済期間を延長する支援措置を盛り込んでいます。

 一方、同事業は植栽前に、森林を面的に伐採する皆伐計画が前提で、森林の二酸化炭素(CO2)吸収作用の保全・強化にそぐわず、日本共産党は17日の衆院農林水産委員会に、同事業を削除する修正案を提出しました。

 同委の質疑で田村貴昭議員は「皆伐されればCO2の吸収よりも炭素を増やす」と批判したのに対し、野上浩太郎農水相は、「主伐」=伐採期の樹木の全面的な伐採を行っても「木材製品として炭素は固定され、中長期的にはCO2の吸収量は増える」と答弁。田村氏は「同法は2030年までの時限立法。エリートツリーを植えても同量の炭素を固定するには何十年もかかる。木材製品というが解体、廃棄の方が多く、吸収量が増えるとの根拠は乏しい」と指摘しました。

 また田村氏は、保安林の水源涵養や災害防止機能などが損なわれる危険性があるとし、長伐期多間伐施業への支援を求めました。


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