2021年3月25日(木)
辺野古工事 土砂使用 戦没者冒す
井上議員「遺骨収集こそ」
参院外防委
日本共産党の井上哲士議員は22日の参院外交防衛委員会で、沖縄県名護市沖の米軍辺野古新基地建設の埋め立てに戦没者の遺骨が残る同県南部の土砂を使う計画をやめるよう求めました。岸信夫防衛相は「調達先は決まってないが、お骨の問題は大変重要」「今後しっかり検討していきたい」と答弁しました。
「戦没者遺骨収集推進法」(2016年制定)は、遺骨収集は「国の責務」と規定。井上氏は、同法の「取り組みの方針」冒頭に「遺族の心情に鑑み、遺骨の尊厳を損なうことのないよう、丁寧な配慮をしつつ…推進する」と明記されていると指摘し、「県南部の土砂を使うことは戦没者を冒涜(ぼうとく)し国の責務に反する」と批判しました。
井上氏は、沖縄防衛局長が「遺骨が混入した土砂の使用はあってはならない」と発言したことを示し、「そうであるならば、遺骨と土砂を見分けることは非常に困難であり、南部地区からの土砂採取はできないことになる」と追及。防衛省の土本英樹整備計画局長は「調達先は工事の実施段階で決まる」と答弁しました。
井上氏は「南部地域での採取への参入を当て込んだ乱開発がすでに起きている。南部を調達先から外し遺骨収集に全力を挙げるべきだ」と求めました。