2021年3月24日(水)
「辺野古新基地は困難」
米政府機関など相次ぎ言及
|
日米両政府は16日、バイデン政権発足後、初めて開かれた日米安保協議委員会(2プラス2)で、沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に固執する立場を改めて確認しました。一方、米国の政府機関やシンクタンクでは、「完成は困難」との見方が相次いで示されています。
米政府監査院(GAO)は17日に公表した米軍駐留経費に関する報告書で、辺野古新基地は当初、2014年に完成するとしながら「著しい遅れが生じている」と指摘。「地元の反対にさらされ、環境面でも複雑な問題が起こっている」との、日本政府と防衛省関係者の見方を紹介しています。さらに、「沖縄のような地元の反対が強い場所での米軍の駐留は政治的に持続可能ではない」との専門家の意見にふれました。
また、米保守系シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)も18日に公表した、米国の軍事力に関する報告書で、辺野古新基地は「完成が2030年までずれこみ、費用も高騰し、困難に直面している」と指摘。「完成するとは考えられない」と断じています。
さらに、米議会調査局(CRS)がバイデン政権発足後、最初に公表した日米関係に関するリポート(2月2日)でも、「沖縄の米海兵隊基地移転のための長期間にわたる取り組みは、引き続き困難に直面している」として、沖縄県の玉城デニー知事が新基地反対を公約して当選したことや19年2月の県民投票で新基地反対が72%に達したことをあげています。
菅義偉首相は4月に予定している日米首脳会談で、こうした民意こそ伝えるべきです。