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2021年3月21日(日)

衆院選 近畿6府県の力あつめ、4議席への倍増を

近畿オンライン演説会

志位委員長が訴え

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(写真)訴える志位和夫委員長

 日本共産党の志位和夫委員長は20日、近畿ブロックオンライン演説会で、次の解散・総選挙で野党連合政権の実現と日本共産党の躍進という二つの大目標に挑戦すると訴えました。「近畿ブロック(定数28)は全国最大の比例ブロック。近畿の勝利なくして全国の勝利なし、こう心得て頑張りぬきたい」と表明するとともに、近畿6府県の地方議員数で日本共産党は、自民党、維新の会を上回る第2党を占めていることを強調し、「地方議員数という“政党の自力をはかるモノサシ”で比較してみるとトップクラスの力を持っているのが、近畿の日本共産党です。6府県の草の根の力を一つに集め、共産党支持の輪を広げに広げ、現有2議席から倍増の4議席を必ず獲得しよう」と力を込めました。

 演説会はオンラインで開催され、こくた恵二、宮本たけし、清水ただし、こむら潤、たけやま彩子、西田さえ子の各近畿ブロック比例予定候補、各府県の小選挙区予定候補らも訴えました。

 演説会は、地域の公民館などに設けられた視聴会場や個人宅など8千カ所以上で視聴され、2万人以上が視聴しました。

コロナ対策――共産党の主張が政府を動かしつつある

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(写真)視聴者に手を振る衆院近畿ブロック比例予定候補ら(左から、たけやま、宮本、こくた、こむら、たつみ前参院議員、西田、清水の各氏)

 志位氏は、新型コロナ感染症について、全国でも首都圏・近畿圏でも感染が下げ止まり増加に転じていること、感染力の強い変異株の流行が重大な懸念材料であることを指摘し、「一言で言って、政府の対策は深刻な手づまり・行き詰まりに陥っています」と指摘。その根本には、科学無視と「自己責任」の押しつけという政府の対策の二つの致命的欠陥があると述べ、「危機打開のためには根本的転換が必要です」と訴えました。

 そのうえで志位氏は「今の状況の特徴は、無症状者への大規模検査で封じ込めをという日本共産党の一貫した主張が、ついに政府を動かしつつあるというところにあります」と強調。3月12日に菅首相に提起した緊急要請((1)高齢者施設等への頻回・定期的な社会的検査(2)1日10万の桁でのモニタリング検査(3)変異株への検査の抜本増強)は、“検査を増やすというなら本気で徹底的に増やして封じ込めを”という立場からのものであると語りました。

 西村康稔経済再生担当相や尾身茂分科会会長も、緊急要請の必要性を認めたことを報告するとともに、「『コロナ封じ込めのための大規模検査を』の大運動を草の根からおこし、命を守る取り組みを進めよう」と呼びかけました。

菅政権、自民・公明と維新の会に「サヨナラ」の審判を

 志位氏は菅政権の特徴として、(1)強権政治(2)政権担当能力なし(3)安倍前首相ゆずりの政治モラルの退廃――の3点を強調。総務省幹部接待問題を取り上げ、「放送行政が東北新社やNTTの有利な方向にゆがめられたのではないか、『首相の長男』ということで忖度(そんたく)が働いたのではないか。疑惑はいよいよ深刻です」と強調。「『魚は頭から腐る』といいますが、トップの体たらくのもとで政治のモラル崩壊、官僚のモラル崩壊が起こっています。腐敗を一掃するには、この国を『頭』から変えなければいけないのではないか、政権交代を実現しなければいけないのではないか」と問いかけ、「来たるべき総選挙で引導を渡しましょう」と訴えました。

 このなかで志位氏は、「維新の会」の国会での行状にふれ、(1)安倍政権に対する5度の内閣不信任案にすべて反対するなど、自公に媚(こび)を売り、反共をがなりたて、安倍政権への信任状を与え続けてきた(2)菅政権になってからも、日本学術会議の任命拒否問題で政権を擁護し、高齢者の医療費2割負担についても「引き続き対象の拡大を」とけしかけるなど、「悪い政治の突撃隊」となっている―ことを厳しく告発。「次の総選挙では、菅政権と自民・公明とともに、維新の会にもサヨナラの審判を下そう」と訴えました。

「新しい日本をつくる五つの提案」――パネルを縦横に駆使して

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(写真)近畿オンライン演説会を視聴する参加者=20日、大阪市中央区

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(写真)決意を語る衆院近畿ブロック比例予定候補者。左から宮本、たけやま、こくた、こむら、西田、清水の各氏

 菅政権を倒してどういう新しい日本をつくるか―。志位氏は、新しい政権が実行する「政権公約」のたたき台として提唱した「新しい日本をつくる五つの提案」の内容を一つ一つ紹介しました。「ケアに手厚い社会」「消費税5%への減税」「安保法制廃止」「核兵器禁止条約に署名・批准」「2050年二酸化炭素ゼロ・グリーンリカバリー」「ジェンダー平等、個人尊重の政治」などの項目を、独自に作成したさまざまなパネルを駆使しながら縦横に語りました。

 この中で、菅政権が今国会で強行を狙う高齢者医療費2倍化法案と病床削減推進法案という二つの医療破壊をそれぞれ厳しく批判。「命を削る医療破壊ストップの国民的大運動をおこし、医療に手厚い日本に切り替えよう」と呼びかけました。

資本主義か社会主義か――「体制」そのものを問う質問が

 志位氏は「世界に目を向けると、新型コロナ・パンデミックのもとで、格差拡大、環境破壊など、資本主義の矛盾が噴き出し、『資本主義をこのまま続けていいのか』という声が多くの人々からあがっています」と語りかけました。

 私立高校「N高」の「政治部」特別講義で、オンラインでの同校生徒を前に、高校生の質問に答える形で講義を行った体験を語った志位氏。「大変に印象的だったのは、『資本主義の疑問点を幸福度の観点からどう考えるか』『共産主義を目指しているというが、どういう社会か』など、資本主義か社会主義かという『体制』そのものを正面から問う質問が次々と寄せられたことでした」と語りました。

 高校生に語った日本共産党の綱領路線が好感を持って受け止められたことを報告した志位氏は、心を込めてこう呼びかけました。「まずは資本主義の枠内での民主的改革に力をつくしつつ、社会主義・共産主義に進んでこそ、『人間の自由』『人間の解放』が全面的に実現できる。これが私たちの展望です。日本共産党という名前は私たちの理想と一体のロマンチックな名前です。どうかこの党を大きく伸ばしてください」

「最大多数のひとを幸福にした人が最も幸福な人」

 結びに、志位氏は、「最大多数のひとを幸福にした人が最も幸福な人であり、そのなかでこそ自己の完成を達成することができる」というマルクスが高校生の時に書き記した言葉を紹介。「他の人を幸せにしたい、そのなかに自分の幸せを見いだしたい――そういう志をもってがんばっている人間集団が日本共産党です」と述べ、「今日の私の話に共感していただいた方は、どうか日本共産党の一員に」と、心を込めて入党の呼びかけを行いました。


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