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2021年3月19日(金)

「宣言」解除めぐり質疑

塩川氏 医療体制拡充を早く

倉林氏 戦略的な検査今こそ

衆参議運委

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(写真)質問する塩川鉄也議員=18日、衆院議運委

 衆参両院の議院運営委員会は18日、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言の解除にあたって政府から事前報告を受け、質疑を行いました。日本共産党から塩川鉄也衆院議員と倉林明子参院議員が質問に立ちました。

 塩川氏は、解除の理由に菅義偉首相が病床使用率の低下などをあげたのに対し、全国の新規感染者数は横ばいや微増が続き、東京では17日に400人を超えるなど増加の動きだと指摘。「リバウンド(感染再拡大)の危惧がある。病床使用率が再増加するのではないか」と迫りました。菅首相は「再拡大が起こらないよう検査の徹底など総合的な対策を講じる」と述べました。

 また塩川氏は、医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が懸念されるのに、政府は発熱患者の診療や検査をする診療検査医療機関への補助金を3月末で打ち切ることを批判し、「医療提供体制の拡充を」と強調。東京五輪・パラリンピックについて、コロナ患者の治療やワクチン接種に尽力する医療従事者に「さらなる負担増を強いるのではないか」として、五輪の中止も含めて検討するよう求めました。

 菅首相は「IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長と必ず実施すると合意している」と述べ、開催ありきの姿勢を示しました。

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(写真)質問する倉林明子議員=18日、参院議院運営委

 一方、倉林氏は、高齢者施設の職員に対するPCR検査を6月末までにもう一度行うとする政府方針について、「定期的にやって初めて意味がある。少なくとも2週間に1度の規模に引き上げるべきだ」と指摘。西村康稔担当相は、検査規模の拡大には言及せず、倉林氏は「感染者が減少している今こそ、戦略的に取り組むことが必要だ」と迫りました。

 また倉林氏は、政府が実施するモニタリング検査の目標1日1万件は不十分であり、予算措置が45日分程度にとどまるとし、「感染の予兆をつかむなら1日10万件に引き上げるべきだ」と指摘。政府の基本的対処方針に、変異株を調べる検査を新規感染者の40%に引き上げるよう明記したのは「一歩前進だ」としつつ、「さらなる引き上げの方向で取り組むべきだ」と強調しました。西村担当相は「まずは40%を目指す」と述べるだけで、さらなる目標引き上げは語りませんでした。

 倉林氏は、「検査目標の思い切った引き上げと十分な財政措置を行うべきだ」と要求。菅首相は「従来の検査を大幅に拡大し、戦略的な検査を実施する」と述べましたが、具体的な目標引き上げには言及しませんでした。


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