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2021年3月16日(火)

ソニー社員 労災認定

海外赴任 月265時間も残業

三田労基署

写真

(写真)会見する(右手前から)遺族の女性、白神、尾林両弁護士=15日、厚労省内

 ソニー社員としてドバイに駐在していた男性=当時(45)=が過労死した事件で15日、遺族と弁護士が厚労省で会見し、三田労働基準監督署が先月、労災認定したと発表しました。

 男性は2007年入社。15年11月、カメラ・ビデオ機器を中近東・アフリカで販売するセールスマーケティング職としてドバイに赴任。18年1月、日本出張から戻って10日後に急死しました。

 繁忙期はホテルに缶詰めで資料作成、中東・アフリカ各地への出張などで長時間労働となり、販売目標でプレッシャーを受けていました。

 遺族と弁護士の調査で、発症前3カ月で、最大月265・14時間もの残業をしていました。労基署は、過労死ラインのおおむね80時間と判断しました。

 会見で妻は、「夫は『疲れているのに眠れない』『仕事のことを考えると胸が苦しい』と話していた。過労死が世界的企業でも起きていると知ってもらい、二度と起こらないようにしてほしい」と述べました。

 白神(しらが)優理子弁護士は、「海外赴任では、労働時間管理も不十分だ。国内と同様に規制を設けるべきだ」と指摘。東京過労死弁護団幹事長の尾林芳匡弁護士は、「ソニーは裁量労働的ルールを用いて、時間外労働をカウントする仕組みにしていなかった」と問題視しました。


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