2021年3月10日(水)
選択的夫婦別姓 市民団体が会見
丸川氏ら反対文書送付 「常識的には圧力」
選択的夫婦別姓・全国陳情アクションは9日、50人の自民党国会議員が同党の地方議会議長あてに同制度導入賛成の意見書が採択されないよう求める文書を送りつけた問題で、オンライン記者会見を開きました。同アクションが50人の議員に送った公開質問の結果を公表し、回答期限の8日までに返答したのは丸川珠代男女共同参画担当相ら3人だったと発表しました。
質問は文書に名前を連ねた経緯や、文書が圧力にあたるとの指摘、選択的夫婦別姓に対する考えなどを聞きました。
丸川氏は「大臣として個人の考えを述べることはできない」と質問に答えませんでした。「(文書は)圧力になると思わない」(有村治子参院議員)、「旧姓の通称使用を公的に拡大していくことが大事だ」(衛藤晟一参院議員)などの回答がありました。
会見で、二宮周平立命館大学教授(家族法)は「50人は相当な人数で、大臣になる地位と力を持った人物も含まれる。常識的には圧力だ」と指摘。「丸川氏らは、第5次男女共同参画基本計画で(選択的夫婦別姓の記述を)大幅に後退させた。職責を果たせるのか疑問だ」「圧倒的に女性が姓を変えさせられるというジェンダー問題として見るべきだ」と述べました。参加者は「隠れて文書を送りながら、公開質問に答えないのは卑怯だ」「旧姓併記は海外で通用せず、不動産登記もできない。何より自分本来の姓の尊重ではない」などと発言しました。