2021年3月1日(月)
パリ協定実現へ運動
脱原発・温暖化抑止 市民が道開く
都内でセミナー
気候変動や日本のエネルギー政策などについて考えるセミナーが28日、東京都内で行われオンラインでも配信されました。公害・地球環境問題懇談会と病体生理研究所が主催し約50人が参加しました。
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2015年に採択された地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」をめぐる政府の責任と市民の役割について、大学教員でエネルギー問題を研究する佐川清隆さんが講演しました。「実現には30年までの対策が決定的に重要だ。世界では、再生エネルギーは原発を超える発電量を実現し、欧州では化石燃料による発電量を超えている。再エネ中心の社会づくりは日本でも可能だ」と強調。「経済界は脱炭素化に後ろ向きだが、市民運動の力が脱原発、温暖化抑止の道を開く」と訴えました。
福島原発避難者訴訟原告団の金井直子事務局長は「この10年間、生き方を模索しながらたたかってきた。今後の裁判への支援と動向に注目してもらいたい」と話しました。
国際環境NGO「FoE Japan」の吉田明子さんは「環境問題と一緒に労働や貧困、格差、差別、ジェンダー問題なども一体となって取り組むことが今後の気候エネルギー政策において重要になる」と強調。公害・地球環境問題懇談会の橋本良仁事務局長は「原発ゼロ基本法案が提出されているが一度も審議されないまま。次の総選挙では市民と野党の共同で今の政府を代えたい」と訴えました。