2021年2月16日(火)

少人数学級「中学も検討」

衆院予算委　首相、畑野議員に答弁

（写真）質問する畑野君枝議員＝15日、衆院予算委

　菅義偉首相は１５日の衆院予算委員会で、中学校についても少人数学級の実施を検討すると初めて明言しました。日本共産党の畑野君枝議員への答弁。

　現在の小中学校の学級編成は１クラス４０人（小学校１年のみ３５人）。長年の保護者や教職員の運動におされ、政府は２０２１年度から小学校全学年を段階的に３５人に引き下げる計画を決めましたが、中学校は計画に入っていません。

　畑野氏は、米国やドイツの中学１年の学級編成が３０人なのに日本では４０人だと指摘。「世界の流れは３０人、２０人程度学級だ。日本も小学校にとどまらず、中学校でも３５人に進むべきだ」と迫りました。

　菅氏は、小学校で実施する３５人学級の教育効果などを検証するとし、「その結果も踏まえ、望ましい指導体制のあり方について引き続きしっかりと検討していきたい」と答弁。畑野氏がその検討対象に中学校が入るのかと重ねてただすと、菅氏は「いま中学校を念頭に申し上げた」と明言しました。菅氏はまた、小学校の３５人学級化で「子どもの状況を把握し、一人ひとりにきめ細かな教育が可能になると思っている」と述べました。

　畑野氏は「大事な答弁だ」と指摘。中学校は小学校から大きく環境が変わり、不登校も急増するなどきめ細かな支援が求められているとし、「中学校でも少人数学級をぜひ進めてもらいたい」と訴えました。