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2021年2月9日(火)

高齢者施設 社会的検査拡充を

公立・公的病院の統合・削減やめよ

高橋議員 国に迫る 衆院予算委

 日本共産党の高橋千鶴子議員は8日の衆院予算委員会で、新型コロナウイルス対策で高齢者施設での社会的検査の拡充を求めるとともに、医療体制が逼迫(ひっぱく)する中での公立・公的病院の統合・病床削減はやめるべきだと迫りました。


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(写真)質問する高橋千鶴子議員=8日、衆院予算委

 高橋氏は、高齢者施設や医療機関でクラスター(感染者集団)が相次ぎ、死者が急増していると指摘。2日の政府のコロナ対策分科会が高齢者施設の職員への定期的検査の実施を提言したものの、緊急事態宣言下の自治体に限られると批判しました。「政府は宣言の解除も検討しているが、クラスターは全国で起こっている。対象地域をしぼるのではなく広げるべきだ」と迫りました。

 田村憲久厚生労働相は「検査能力と費用の問題もあるが各都道府県にお願いする」と答弁。高橋氏は「行政検査が1日14万件の能力といいながらその半分もできていない。今、キャパ(能力)を言うのか」と迫り、「必要なところに広げる立場が問われている」と述べました。

 田村厚労相は、政府が再編統合・病床削減の対象として名指しする公立・公的病院412施設のうち半数がコロナ患者の受け入れが可能で、146施設は実際に受け入れていると明らかにしました。高橋氏は、政府が消費税財源をあてて病床削減支援の基金を全額国費で補助する法案を今国会に提出しているとして、「自宅療養で亡くなる方が相次ぐ中、なぜ病床削減か。しかも消費税で」と追及。病床削減は中止し、余裕ある医療提供体制の確保に全力を尽くすよう求めました。

 田村厚労相は「人口構造が変わる中で統合や削減するものだ」と従来の説明を繰り返し、正当化しました。高橋氏は、地域医療構想が目指すものは医療を削減して、その受け皿を地域や介護に押し付けるものだと指摘。コロナ禍で医療機関や自宅で対応できず、高齢者施設で感染拡大が起こっており、「地域医療構想の行き着く先が見えているようなものだ」と強調しました。


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