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2021年2月1日(月)

米富豪 資産114兆円増

コロナ流行下の10カ月

シンクタンク調査

 【ワシントン=遠藤誠二】米国の億万長者660人が、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)のさなかの昨年3月から1月までに、1兆1000億ドル(約114兆円)も資産を増やしたことが分かりました。米国の進歩的シンクタンク「政策研究所(IPS)」が31日までに、調査結果を発表しました。

 資産10億ドル以上の億万長者の総資産は、昨年3月18日のおよそ3兆ドルから、今年1月18日には4兆1000億ドル、約38・6%増加しました。この間、億万長者は46人増えて660人となりました。億万長者の保有する富は、米人口の下位半分、1億6500万人の総資産2兆4000億ドルの1・7倍になります。

 米国では新型コロナの感染者が2500万人、死者は43万人を数えます。昨年3~12月に7300万人が職を失い、10万の事業所が閉鎖し、1200万人が雇用者負担の医療保険を失うなど、深刻な状態が続いています。

 一方で、電気自動車メーカー・テスラ社、宇宙開発企業スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は昨年3月以来、資産を1792億ドル増やしました。ネット通販大手アマゾン創業者であるジェフ・ベゾスCEOの資産は1820億ドル増でした。

“不平等是正へ富裕税を課せ”

 調査結果をまとめたIPSのチャック・コリンズ氏は「億万長者が、パンデミックのなかでふさわしくないほど思いがけない富を得た」と指摘。不平等を是正するため、億万長者に富裕税を課すべきだと説いています。


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