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2021年1月28日(木)

北九州市議選 大激戦

共産党10候補訴え全力

黙っていれば下北道路

声上げればコロナ対策

 31日の投票が迫る北九州市議選(総定数57)は、日本共産党が7区で10候補全員の当選を果たすのか、自民党、公明党が議席を伸ばすかを焦点に大激戦・大混戦となっています。日本共産党は自民党・公明党が「整備促進」「早期実現」を掲げる下関・北九州(下北)道路をきっぱり批判し、「黙っていれば下北道路、声を上げればコロナ対策」と訴え、市民の共感を広げています。(北九州市議選取材団)


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(写真)【門司区】(6)高橋みやこ候補(67)=現=

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(写真)【小倉北区】(11)大石まさのぶ候補(62)=前=

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(写真)【小倉北区】出口しげのぶ候補(60)=現=

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(写真)【小倉南区】(12)うど浩一郎候補(47)=新=

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(写真)【小倉南区】藤沢かよ候補(71)=現=

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(写真)【若松区】(5)山内りょうせい候補(55)=現=

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(写真)【八幡東区】(4)藤元さとみ候補(51)=現=

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(写真)【八幡西区】(15)永井ゆう候補(30)=新=

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(写真)【八幡西区】いとう淳一(69)=新=

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(写真)【戸畑区】(4)荒川徹候補(67)=現=

感染拡大防止 暮らし守る

 「コロナが落ち着いても保健所など感染症対応の人員は充実させたまま残してほしい」―。北九州市のある職員がこう語ります。「人員削減を進める『行財政改革』に声を上げてきた党市議団に期待します」

保健所を統合

 北九州市は各区にあった保健所を1カ所に統合し、職員を削減しました。進めたのは自民党、公明党でした。このため保健所では昨年4月の感染拡大に対応が追い付かず、職員が過労死ラインまで働く事態に。職員の一人は「日付を超えて帰る状態だった」と振り返ります。

 日本共産党は、こうした保健所の統廃合や市立病院の民営化推進にきっぱり反対してきました。選挙戦の中、「保健所を各区に復活、体制の充実」「いつでも誰でも何度でも無料でPCR検査を」「医療機関、介護施設への支援を手厚く」「事業への休業・時短要請は十分な補償とセットで」「非正規、フリーランスを含め雇用を守る対策を」と訴えています。

 コロナ危機が広がる中でも自民党、公明党は3500億円もの巨費を投じて下北道路建設を推進しようとしています。日本共産党は下北道路について、安全性、必要性、採算性の点から「危ない、要らない、もととれない」と批判。市民からは「3500億円も使うの」「道路はあってもいいと思うが、いまやるべきことか」などの声がでています。

 こうした中、選挙戦では自民党の一部の議員が「北九州の将来にとって必要な道路」と述べ始めましたが、日本共産党の「危ない、要らない、もととれない」という批判にはまったく答えられません。

 公明党は候補者リーフには書いていた「下関北九州道路の推進」の文字が選挙公報にはありません。

 「地域には自民党も公明党の市議さんもいるけれど、こんなに一生懸命になってくれる人は共産党にしかいません」と語るのは党市議の手続き支援で持続化給付金を申請した永里トミ子さん(77)。経営するカラオケ店は、昨年の緊急事態宣言以降売り上げが激減。日本共産党の生活相談を紹介されました。

市独自の支援

 日本共産党は、こうした市民の実情や要望を直接市に届けて市独自の持続化緊急支援金や家賃支援、市営住宅家賃の減免などを実現してきました。

 日本共産党市議団の申し入れは会派としては最多の回数。申し入れの一部は、保健所を通さないドライブスルー方式のPCR検査センターの開設や、高齢者、介護施設での無料PCR検査などとして実現してきました。さらに党市議団の頑張りでつくられた市独自の家賃補助制度は国会で志位和夫党委員長が取り上げ、政府が家賃支援給付金をつくるきっかけともなりました。

市民要求実現へ一番の力

 日本共産党は「みんなの1票で新しい北九州を」と呼びかけ、力を合わせて、少人数学級の実現、高齢者福祉乗車券、返済不要の奨学金の実現、学校給食無償、賃上げ・家計応援などを実現しようと訴えています。菅自公政権が75歳以上の医療費窓口負担2倍化を狙うなど国の悪政の中で、市政・市議会の果たす役割が問われています。

 「高齢者の交通問題の解決は多くの住民の声です」と話すのは、「平和とくらしを守る八幡東区民の会」代表の河村智重子さん。高齢化が進行する同区は急斜面が多く、バス停に行くのも一苦労です。

 高齢者福祉乗車券の実現を求める請願署名は市全体で2万1933人分が集まりました。「タクシーにも使える」との訴えが反響を呼び、福祉の面だけでなく、「地域経済の活性にもつながる」と賛同が広がりました。「高齢者福祉乗車券は市民の要求から生まれたもの。共産党の勝利でぜひ実現させたい」と河村さん。

 約35年にわたり少人数学級の実現を求めてきた江藤恭子さん(76)は、「国、県、市への請願で他会派は取り合ってくれなかった。共産党だけでした」と述べ、「何よりも子ども一人ひとりの成長のために、20人学級は必要です。日本共産党の公約を歓迎します」と期待を込めます。

 八幡西区在住の中川原賢一さん(35)は、返済不要の奨学金の実現に共感します。「専門学校時代、奨学金の返済のためバイトづけ。卒業後も大変でした」と振り返ります。

 仕事の後輩に同区の永井ゆう候補=新=を薦めたところ、「『投票するよ』と返事がきました。後輩は、学費の問題で進学をあきらめました。学費を気にせず学び、優秀な人材が育つことは社会にとってもメリットがあると思います」と語りました。

自民が「逆風」下 必死の動員

 菅自公政権のコロナ対応での無為無策・逆行で内閣支持率も自民党の支持率も急落する中での市議選。自民党陣営は「自民党に対する評価は非常に厳しい」と嘆き、ある候補は「衆院福岡10区の山本幸三氏と、応援に駆けつけた岸田文雄・前政調会長の事務所訪問を受けなかった」と報じられています(「朝日」22日付)。さらに菅自公政権が狙う75歳以上の医療費負担2倍化が市民の怒りを広げています。

 それだけに必死です。ある自民党候補陣営は期日前投票に動員し、投票所近くで「投票済証」を回収。公明党は「小倉北・南区が危機」と集票を強めています。日本共産党は最終盤の猛奮闘で競り勝とうと、「大激戦です。必ず投票に」と呼びかけています。論戦の成果を全有権者のものとするために大量宣伝を強め、選挙の「担い手」も広げ、「もう1票、もう2票広げてほしい」と訴えていこうと取り組んでいます。

 10候補全員の勝利は北九州市政を良くする一番の力になるとともに、菅政権への審判につながります。「新しい日本」をめざす野党連合政権の実現に向け、北九州から政権交代の流れをと全力を挙げています。


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