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2021年1月26日(火)

山形知事選 吉村氏4選

自公候補に圧勝 命と暮らし守る政策訴え

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(写真)当確の報に万歳する吉村氏=24日、山形市

 野党各党と「明るい県政をつくる会」などの市民団体が推す現職の吉村美栄子氏(69)と、自民・公明両党が推薦する新人の大内理加氏(57)の一騎打ちとなった山形県知事選挙は24日投開票され、吉村氏が約40万票、得票率70・31%で圧勝し、4選を果たしました。

 午後8時すぎ、投票締め切り直後に「当確」の報が入りました。夕方まで県庁で公務にあたっていた吉村知事は「これだけ早く当確が出るとは」と感極まって決意を表明。「豪雪の中、県内35市町村を回り、コロナ克服と山形経済再生を訴えました。新型コロナ対策に県民の命がかかっています。市町村と一緒になって取り組みます」

 祝福に駆け付けた鶴岡市の皆川治市長は「誰一人取り残さないという姿勢で県内を駆け巡り、命と暮らしを守る政策を訴えた」とたたえました。

 知事選はコロナ禍から県民の命と暮らしを守る吉村県政の継続か、自公政権の新自由主義路線、「国との連携」を強調する自民党県政の復活を許すのかが最大の争点となりました。

 「明るい会」の清野真人事務局長は「高い投票率と得票率の背景にある、新型コロナに無為無策の菅政権に対する県民の強い怒りを実感した」と語ります。

コロナ対策 県民評価

実績重ね悪政の「防波堤」に

 知事選で吉村知事は「新型コロナを早く収束させ、県民の命と暮らしを守るために命がけで取り組む」と公約し、検査料5000円で全国初となるPCR検査センターの2020年度内開設を表明しました。知事は、県独自に医療機関、児童関係施設職員への支援金を支給。そのコロナ対策に89%が「評価する」との民間の調査がありました。

 一方、元県議の大内氏はコロナ禍への具体的な方策を語らず、新型コロナ対策には口をつぐみ、国との連携を強調するだけ。自民衆院議員、県議会最大会派の自民26人、保守系の市町村議など「分厚い陣立て」(山形新聞)で選挙戦を展開。公明党も積極的に支援し、吉村県政に襲いかかりました。

 圧勝の要因に、国の悪政の「防波堤」となり、県民目線で築いた吉村県政の実績があります。低所得者の学童保育利用料の軽減(2人目半額、3人目以降は無料)や中小企業支援、農業、労働行政など全国に誇れる施策の数々です。

 大内陣営には、菅内閣の支持率低下が逆風になりました。吉村陣営は、過去2回の参院選で野党統一候補を当選させた市民と野党の共闘を軸に、3期12年の実績を踏まえ運動を展開。選挙の中では、自治体首長、ヤマコー社長、でん六社長などの地元経済人、JA山形中央会会長など、県内の各界・各層から支持が寄せられました。

 日本共産党の本間和也県委員長は「この勝利は、知事が命と暮らしを守り、新型コロナへの具体的な施策を示した政治姿勢が県民の支持を得たもので、無為無策、逆行の自公政権への厳しい審判です」と強調。「野党連合政権樹立に向け、総選挙で市民と野党の共闘勝利と共産党の躍進を果たしたい」と語っています。

 (山形県・佐藤誠一)

 選挙結果は次の通り。

当吉村美栄子69無現

 400374

 大内 理加57無新

 169081

 (投票率62・94%)


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