2021年1月14日(木)
緊急事態 7府県追加
政府 わずか6日で方針転換
菅義偉首相は13日、新型コロナウイルス感染拡大の深刻化をうけ、政府対策本部(本部長・菅首相)で、大阪、京都、兵庫、愛知、岐阜、福岡、栃木の2府5県を緊急事態宣言の対象地域に加えると表明しました。
すでに発令済みの首都圏4都県とあわせると11都府県になり、対象地域は関東、中京圏、関西圏、九州と広がりました。期間は14日から2月7日まで。
7日に首都圏4都県を対象とした緊急事態宣言を発令し、その際に「(大阪府などを対象に発令することは)そうした状況にはない」と明言していた菅首相。感染拡大に対する認識の甘さを露呈し、わずか6日間で自らの方針の転換を余儀なくされました。小出しに対象地域を拡大するやり方は、危機に備え大きく網を掛け、徐々に範囲を狭めるという危機管理の原則に反するとの批判の声があがっています。
同日午後、専門家による基本的対処方針等諮問委員会で対象地域の追加を了承。その後、衆参両院の議院運営委員会で西村康稔経済再生担当相が報告し、与野党議員らによる質疑が行われました。菅首相は7日の宣言発令時に続き、議運委に出席しませんでした。
西村担当相は諮問委員会で、「1都3県以外にも医療が逼迫(ひっぱく)し、(感染状況が最も深刻な)ステージ4に該当する地域が出てきている」と述べ、対象として7府県を追加することを提案。「何としても2月7日までに感染を減少傾向にし、まずはステージ3をめざす」と表明しました。