2020年12月30日(水)
辺野古に遺骨土砂許さぬ
市民団体などが採石場視察
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沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設で、沖縄戦の激戦地だった沖縄本島南部の戦没者の遺骨を含む土砂が使用されるかもしれない問題で29日、同南部の糸満市内の採石場を、「うるま市島ぐるみ会議」など県内の市民団体が視察しました。
次期総選挙の「オール沖縄」の金城トオル予定候補(沖縄4区)も参加しました。
沖縄戦の戦没者を追悼する「魂魄(こんぱく)の塔」の近くの採石場を視察。遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」代表の具志堅隆松さんらが発掘作業を行い、遺骨が見つかっている場所が開発され、採石場に変えられています。
現場で説明した具志堅さんは、日本政府が新基地建設の埋め立て土砂を南部から大量採取することを計画したことで、今後も遺骨が収集できる場所が失われるケースが、「次々と出てくる」と危機感を示しました。
大学生も参加し、多くの遺骨の眠る南部からの土砂採取について23歳の学生は「人間のやることではない」と述べました。別の学生(23)は「(日本政府は)沖縄の人のことを考えていない。悔しい」と力を込めました。
金城氏は、同土砂採取計画は、保守・革新を超えて「許してはいけない」と語り、問題を広く伝える重要性を強調。視察の成果も踏まえ、さらなる新基地建設阻止の「たたかいに入っていく」と決意を述べました。