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2020年12月19日(土)

首相ら法解釈“ねつ造”

学術会議任命拒否 会見で田村氏

 日本共産党の田村智子政策委員長は18日、国会内で記者会見し、日本学術会議の「推薦通り会員を任命する」という法改定時の法解釈をくつがえし、「首相が任命拒否できる」との2018年の法解釈をつくりあげた経過が内閣府提出の資料から明らかになったと述べました。田村氏は「政府は『首相が任命拒否できる』との法解釈は一貫していると言い続けてきたが、そんな法解釈などなかったということだ」と強調しました。

 田村氏は、「首相が任命拒否できる」という法的根拠とされている18年11月13日付の「内閣府日本学術会議事務局」名の文書の作成経過に関する一連の資料が10日、内閣府から提出されたと説明。内閣府の学術会議事務局が18年9月5日、法制局に「日本学術会議から推薦された候補者について、内閣総理大臣が会員に任命しないことが法的に許容されるかどうか」を問い合わせ、何度も協議を繰り返して文書を書き直し、「首相が任命拒否できる」という文書を作成していたことがわかるとして、「その文書が『一貫した法解釈』だというでっちあげがやられた。今後、いっそう追及していかなければならない」と強調しました。

 さらに、田村氏は、提出された「学術会議選考委員会の議事要旨」から官邸側が16年と18年に日本学術会議が推薦した補充人事に難色を示したことが詳細に記されていると指摘。内閣府の福井仁史学術会議事務局長も、介入したのは杉田和博官房副長官だったことを17日の参院内閣委員会で事実上、認めたとして、内閣府の日本学術会議事務局に「官邸の意向がどのように反映していったのかも追及しなければいけない」と述べ、杉田副長官の招致を求めました。

 また、田村氏は、内閣府から提出された資料は肝心な部分が黒塗りになっているとして、「『任命拒否がありうるのか』という相談の記録に、黒塗りはあり得ない。黒塗りせずに資料を提出するよう引き続き強く要求したい」と述べました。


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