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2020年12月17日(木)

男女共同参画計画案

「夫婦別姓」削除 自民に批判集中

「また30年ぐらいかけるの?」

 自民党は15日、政府の第5次男女共同参画計画案での選択的夫婦別姓の記述をめぐり、第4次計画や当初案に入っていた「選択的夫婦別姓」の文言を削除し、「夫婦の氏に関する具体的な制度の在り方に関し、さらなる検討を進める」との表現で決着し、計画案を了承しました。表現を大幅に後退させたことに対し、批判が高まっています。

 自民党の内閣第1部会と女性活躍推進特別委員会が合同会合で決めました。18日には閣議決定される見通しです。

 これに対し、同制度の早期実現を求める3万を超える署名を提出(3日)した若者のプロジェクト「#男女共同参画ってなんですか」は15日、5600件以上の意見が寄せられ選択的夫婦別姓に「反対意見はなかった」(橋本聖子男女共同参画担当相の国会答弁)とされるパブリックコメントに触れ、「自民党の慎重派議員さん、パブコメ見た? もちろん見てるよね?」「次は5年後? また30年ぐらいかけるの?」とツイート。早稲田大学教授らが11月に発表した世論調査では、選択的夫婦別姓に賛成が7割に上っており、世論との乖離(かいり)が浮き彫りとなっています。

 計画案の記述をめぐっては、菅義偉首相や橋本担当相が選択的夫婦別姓実現に前向きな発言をしていましたが、改憲右翼団体「日本会議」と一体の日本会議国会議員懇談会の議員らが強硬に文言の修正を要求し、過去3度の会合で紛糾。最終案では、「婚姻前の氏を使えないことが婚姻後の生活の支障になっている」との声を紹介する一方で、「夫婦同姓制度の歴史を踏まえ、家族の一体感、子どもへの影響も考慮」すると反対派の意見が色濃く反映した表現となりました。


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