2020年12月15日(火)
2交代が過去最多
看護職員の増員不可欠
医労連夜勤調査 16時間以上も
日本医労連は14日、看護職員らの夜勤実態調査を発表しました。コロナ禍で長時間夜勤が改善されず、人員増が切実な実態が明らかになりました。
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森田しのぶ委員長は東京都内で記者会見し「コロナ前から、ぎりぎりの人員体制を改善すべきだと求めてきた。国際基準に照らした改善が必要であり、国民の命を守る医療につながる」と強調。全日本国立医療労働組合の森川息吹書記次長は、「コロナ禍で、どの病院も採用内定が少ない。このままでは通常の人員体制を維持できない」と訴えました。
8時間以上の勤務になる2交代病棟は42・7%(前年調査39・3%)で過去最多。16時間以上は2交代職場のうち病棟数の52・5%(54・4%)、看護職員数の51・5%(52・7%)に上りました。
3交代職場の平均夜勤日数は月7・53日、看護師確保法・基本指針に抵触する「月9日以上」の夜勤は24・8%で昨年比1・5ポイント増。2交代職場で平均4・11回、月9日に相当する月4・5回以上は35・6%で2・5ポイント増でした。
ICU(集中治療室)・CCU(冠疾患集中治療室)では、3交代が37・7%。2交代は57・7%と突出しています。
勤務と次の勤務間隔が8時間未満は、41・5%。ILO(国際労働機関)勧告を満たさない12時間未満は56・2%。インターバル(勤務間休息)協定は13・2%。夜勤協定は71・4%でした。
コロナ病棟を設置した施設から「スタッフ異動に伴い他病棟で夜勤が9日以上に増えた」や、夜勤人数が減らされたなどの報告がありました。
6月の勤務について391施設2909職場、看護職員10万3225人、看護要員12万4263人を調査。